ヒトラーが依頼しポルシェが作った初代ビートル…1943年製「KdFタイプ60」を3分で学ぶ

フォルクスワーゲン「タイプ1」…通称「ビートル」、現行車はフルモデルチェンジされてしまいましたが、1938年に登場以来、1979年にドイツでの生産が終し、2003年にメキシコ工場での生産が終了するまで、かたくなにモデルチェンジすることなく、60年以上、累計2,152万台も生産され続けられた、未曾有の大ヒット車種になります。

今回は、そんな「タイプ1」の元祖に当たる「KdFタイプ60」についてのお話です。

「KDFタイプ60」

フォルクスワーゲン「タイプ1」は、ヒトラーの国民車構想に基づき、かのポルシェの創始者であるフェルディナント・ポルシェ博士がヒトラーから依頼され、設計したクルマになります。完成した車両は、ナチス党の下部組織にあたるKdF(国民に多様な余暇活動を提供した組織)が管轄したことから、「KdFタイプ60」と名付けられました。

ちなみに、フォルクスワーゲンという名称は、この国民車構想(一家に一台という計画)の名称「VW計画」から付けられています。

「KdFタイプ60」の特徴

基本的に「KdFタイプ60」とフォルクスワーゲン「タイプ1」に大きな違いはありません。ロゴにも「VW」の文字が刻まれて(KdFのマークである歯車が囲っていますが)いますし、リアウインドウがスプリットなのも、ウインカーがボディサイドから飛び出す矢羽式になっている点も、どれもフォルクスワーゲン「タイプ1」の初期モデルと共通しています。

1937〜1944年の間に製造されましたが、第二次世界大戦勃発に伴い、総生産台数は870台ほどと言われています。

1943年製「KDFタイプ60」

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今回紹介する「KdFタイプ60」は1943年製で、ドイツ国内の赤十字社に納車されたという車両です。生産されてから実に73年もの年月が経っています。

世界的に有名なコレクターによって発見された車両

車両自体はポーランドにあり、世界的に有名なコレクター、マック・ジョーンズ博士によって発見されました。マック・ジョーンズ氏は、こちらの車両が「KdFタイプ60」であることを確認すると、すぐさま購入し、車両修復のためドイツに送ったそうです。

レストア記録を見ると、こちらの車両が、いかにオリジナルパーツを使って、製造当時の姿を復元していたかが窺い知れるといいます。

オークションに出品!

さて、こちらの希少なオリジナル頻度の高いフルレストア車両ですが、何とオークションに出品されるそうです!

こんな車両を手に入れるチャンスは、そうそうありませんね。それでは動画でもご確認ください。

いかがだったでしょうか。パッと見、普通の「ビートル」ですが、やはりオリジナルの「KdFタイプ60」としての主張もしっかりと感じとれますよね。気になる落札予想価格ですが、何と27万5,000〜35万ドル(2,835万〜3,608万円)とのことです。

「ビートル」に出すにはあまりにも高い金額ですが、「KdFタイプ60」ともなれば話は別ですね。これに乗って「ビートル」クラブの会合などに参加すれば、間違いなくヒーロー扱いされることでしょう。

参考 – Youtube : KdF Wagen Type 60 Beetle 1943 (VW Beetle Mk1) – YouTubeThe Finest Automobile Auctions1943 KDFタイプ60ビートル!

センカクダイバー

センカクダイバー

悲運の元パチンコ・パチスロライター。ベスパ歴27年、ミニクーパー歴2年のモッズ系猛禽類。旧車を好むクセに機械イジりや整備はサッパリというご都合主義者。