2016年 機械遺産に認定された「スバル・360」について3分で学ぶ!

スバル「360」というクルマをご存知でしょうか。戦後まもなく庶民には夢の夢だった自家用車を、ぐっと現実に引き上げ、日本中に広めた大ヒット軽自動車のことです。そんな日本版、フォルクスワーゲンタイプ1のようなスバル・360が、今年度の機械遺産に選定されました。

そこで今回はスバル・360について、駆け足で学んでみましょう!

スバル・360

Subaru 360

今回、機械遺産に選定されたスバル・360は、1955年(昭和30年)に発表された通産省の国民車構想に呼応して、1958(昭和33)年に富士重工業(スバル)から販売が開始されました。

“軽自動車規格”初のヒット作

Subaru 360

日本独自の”軽自動車規格”(全長3m以下、全幅1.3m以下、搭載エンジンの排気量は360cc以下:1958年当時)という限られたスペースの中、必要な居住性を確保するための斬新なアイデアが数多く導入され、結果、量産型の軽自動車としては史上初めて大人4人の乗車を可能とし、当時の水準を超える走行性能を実現しました。

斬新なアイデアと航空技術の応用が傑作を生んだ

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スバル・360の設計思想は…

  • 大人4人が乗車可能
  • 路線バスの通る道はすべて走行可能

というもので、航空機技術を応用した軽量・高強度のモノコックボディに強制空冷2ストローク直列2気筒・356ccエンジンを横置きし、後輪を駆動するリアエンジン・リアドライブ方式を採用。サスペンションは日本で初となるトーションバー・スプリングという画期的な技術を採用したことで、コンパクトなボディを実現。結果、最高速度83km/hという高性能さを発揮することとなりました。

通常の1/3程度の金額を実現

Subaru 360 (1958)

1950年代当時、国産乗用車の価格は小型の1,000cc級でも100万円程度でしたが、スバル・360の販売価格は36.5万円と、1/3程度の金額を実現したことで大ヒットを記録し、1970年(昭和45年)に生産終了をむかえるまで、累計生産台数は39万台余にのぼりました。

愛称はてんとう虫

比較的廉価な上に、十分な実用性を備えたスバル・360は、一般大衆に歓迎され「マイカー」という言葉を定着させるほどのヒットとなりました。日本のモータリゼーションを語る上で欠かすことのできない銘車と言ってもいいでしょう。

また、上でも比べられたフォルクスワーゲンタイプ1の通称「かぶと虫」になぞらえ、「てんとう虫」という愛称で庶民に広く親しまれました。

モーターリゼーションの歴史に欠かすことのできない一台

Subaru 360 Police

1960年代を象徴するノスタルジーの対象として、生産終了後約50年近く経過していますが、今なお愛されてやまないスバル・360。今回の機械遺産選定につながったのも、やはりモーターリゼーションの歴史に欠かすことのできない一台だったからとのことです。

なお。機械遺産は日本機械学会が2007年から選定しているもので、これまでにスバル・360を含めて83件の機械遺産が選定されているとのことです。

それでは最後に、スバル「360」の当時のCMをご覧いただきましょう。

いかがだったでしょうか。昭和を語る上で欠かせない一台だと、改めて思わせてくれますね。逆開きのドアが、今となっては実に斬新です。機会があれば一度は運転してみたい一台。機械遺産選定もこれならば納得というものです。

参考 – Youtube : 懐かしCM 1967 スバル360 –

センカクダイバー

センカクダイバー

悲運の元パチンコ・パチスロライター。ベスパ歴27年、ミニクーパー歴2年のモッズ系猛禽類。旧車を好むクセに機械イジりや整備はサッパリというご都合主義者。