米マサチューセッツ大学OBらが、安全運転かつ低保険料を約束するアプリを開発

自動車事故を起こさないようにするための大前提として、運転中のクセ(わき見運転を含む)をしっかり把握することが重要である。運転中の何気ない行動も交通事故へとつながる可能性は高く、よくあるのがスマートフォンを操作中に発生する交通事故だ。昨今、若年層を中心にスマートフォンが浸透してきているが、運転中にスマートフォンに通知が入ったのでスマートフォンを確認していたところ、急に目の前に歩行者が飛び出してきて、対応できずはねてしまった、という交通事故のケースは後を絶たない。

さて、アメリカでは交通事故へとつながる運転中の行動を提示してくれるアプリが話題を呼んでいる。マサチューセッツ州工科大学(以下、「MIT」)の博士課程を修了後、ボストンにて安全データ分析のスタートアップ企業、Censio社を運営するブラッド・コードヴァ氏らによって開発されたアプリだ。何でも事故リスクへとつながる運転中の行動を高精度に察知し、ドライバーに対して事故リスクを知らせることが可能であるという。

アプリが運転時の安全を保証?

米マサチューセッツ大学OBらが、安全運転かつ低保険料を約束するアプリを開発

画像 – MIT News

さて、アプリの仕組みについて簡単に説明しよう。ここで重要なカギを握るのが、アプリをダウンロードした時にスマートフォンに内蔵される加速度計・姿勢制御装置・GPSと、自動車のフロントガラスに搭載されたカメラだ。フロントガラス上のカメラやスマートフォンを活用することで、運転中の行動の様子が追跡されるようになっている。

スマートフォンには、安全(または安全でない)交差点における速度制限・天候・道路交通情報などのデータが蓄積される。以上のデータを通じて個々人の運転習慣を把握可能であることはもちろんのこと、アプリ内に蓄積されたデータに基づき、運転者自身の運転能力が100点満点で点数化される。アメリカ国内の他のドライバーのスコアが表示されるため、自分の運転能力がどのレベルにあるのかどうかが一目で分かるようになるそうだ。

運転が上手ければ、保険料率が下がる?

アプリのもうひとつ特徴と言えば、ユーザー基準の保険プログラムが組み込まれていることであろう。当該保険プログラムは保険契約者であるドライバーの運転能力の良し悪しに基づくものであり、運転能力を示すスコアが高ければ高いほど、保険料率が低くなる、というメカニズムにより動くようになっている。

残念ながら、このアプリは実用化の段階には至っていない(2016年初頭にリリース予定であるが、日本語版のリリースについては今のところ予定されていない)。MITの学生に試験的に使用してもらったところ、自動車の中に入り、運転しようとする時の行動を正確に予測できたことから、かなり精度の高いアプリとして期待が寄せられている。

参考 – MIT NEWSCensio社オフィシャルサイト

N.O

フリーランスの翻訳者兼ライター。自動車を含む輸送機の産業翻訳の経験あり。環境ネタを中心に、ちょっと役に立つ記事を提供していきます。