ホンダが、アメリカ合衆国ユタ州ソルトレイク市ボンネビル・スピードウェイで開催された「Mike Cook’s Bonneville Shootout」において、FIA(国際自動車連盟)公認クラス最高速記録を達成しましたので紹介しましょう。
ボンネビル・スピードウェイとは?
そもそも「ボンネビル・スピードウェイとはなんぞや?」という方のためにおさらいしておきましょう。ボンネビル・スピードウェイは、100年を越える歴史を持つ、世界で最も権威のある最高速競技です。アメリカ合衆国ユタ州北西部にあるグレートソルト湖の西に位置する中で最も大きい、100平方マイル(260平方キロ)の塩湖の跡にできた平原(ボンネビル・ソルトフラッツ)で、地上最速が競われます。
本田技術研究所の若手有志チームが主導での参戦
今回、「Mike Cook’s Bonneville Shootout」に出場したのは、本田技術研究所 四輪R&Dセンターの若手有志チームで、このボンネビル・スピードウェイに出場するために、一年間という短い期間で開発したマシン「S-DREAM」で勝負に臨みました。
世界最速マシン「S-DREAM」
この「S-DREAM」、ボディは空力を追求したストリームライナー型のフォルムです。注目すべきは、搭載されたエンジンが同社の軽スポーツカー「S660」にも搭載されている「S07A型エンジン」がベースとなっているというところにあります。
この、660cc直列3気筒ガソリンターボ「S07A型エンジン」を、シリンダブロック、ピストン、クランクシャフトなどにエンジニアが手を加え、200馬力まで引き上げられたといいます。まさかの軽エンジンベースとは驚きを隠せません。
Category A・ Group 1・ Class 4に出場
今回ホンダが参戦したのはカテゴリーA・グループ1・ クラス4(自動車・レシプロ過給エンジン・排気量500-750cc)になります。ドライバーは宮城光氏が務めます。
261.966mph(421.595km/h)達成!
宮城さんが駆る「S-DREAM」は、1マイル測定区間を261.875mph(421.446km/h)、1キロ測定区間の記録 261.966mph(421.595km/h)という2つのFIA世界記録を達成すると同時に、2006年のBARホンダF1マシンの社内記録すらも更新しました。驚くべきことです。
それでは感動の瞬間を動画でもご確認ください。
いかがだったでしょう。感動の、この映像は、今後リリース予定のコンテンツ『Me and Honda』用に制作されたものを先行して公開された動画で、本編は11月以降に公開されるとのことです。その際は当サイトでもご紹介させていただきたいと思います。
世界のホンダここに健在
それにしても、軽スポーツのエンジンで世界最速とは…何か凄みを感じると同時に「S660」に興味が湧いてきてしまったのは、筆者だけではないでしょう。