この夏に発売開始されると言われているホンダ「シビック TYPE R」が、ニュルンブルクリンクのFFモデル最速ラップタイムを更新しましたね!
今回は、発売開始が目前に迫るホンダ「シビック TYPE R」歴代モデルをささっと振り返ってみましょう!
これが初代「シビック TYPE R」1997年モデル
コチラが記念すべき初代の「シビック TYPE R」。1995年にリリースされた「インテグラ TYPE R」の後を受けたライトウェイトスポーツ TYPE R の第二弾として登場しました。
エンジンは総排気量1.6Lの直列4気筒 DOHC VTEC。最高出力:185PS / 8,200rpm、最大トルク:16.3kg・m /7,500rpmのパワーを誇りました。
そのうえ、鋭い旋回性能を導くトルク感応型ヘリカルLSDを装備していました。
その他、車体回りでは……
- 車高ダウン、低重心化
- ハードチューニングサスペンション
- 鋭い旋回性能を導くトルク感応型ヘリカルLSD
- 制動力、耐フェード性向上のためブレーキディスクローターのサイズアップ
- パフォーマンスロッド採用などボディ剛性強化
- スポーティな専用ABS
- タイプR専用ポテンザRE010ハイグリップタイヤ
- ヒール&トウの操作性向上のためのペダルレイアウト
など、初代は、後の「TYPE R」に引き継がれるチューンドモデルらしい本格的な装備を満載していました。
それはインテリアにも渡っており、例えば、ホールド性を高める真っ赤なレカロ社製バケットシート(可倒式)とコーディネイトしたインテリアを採用!
MOMO社製直径368mm(レスオプション車は350mm)の小径ステアリングにはSRSエアバッグを内蔵していました。
ショートストロークチタン削り出しシフトノブも「TYPE R」らしく、気分を高めます。
このように、初代「シビック TYPE R」は、レーシングスピリットを継承し、クルマを走らせる真の歓びをより多くの方に堪能して頂きたいという願いと情熱をもって開発されていました。
「シビック TYPE R」2001年モデル
2001年に登場したのが2代目。ホンダとして初めて、イギリスの「Honda of the U.K. Manufacturing」で生産され、日本に逆輸出されたモデルでした。
開発コンセプトは“Dangan(弾丸)Hot Hatch”。「走る・曲がる・止まる」という基本性能を高め、力強さを表現したデザインを誇る、エキサイティングな3ドアハッチバックとして誕生しました。
エンジンは、総排気量2.0L、直列4気筒 DOHC i-VTEC。最高出力は158kW[215PS]/ 8,000rpm、最大トルク:202N・m[20.6kg・m]/ 7,000rpm。
クロスレシオ6速マニュアルトランスミッションを搭載。サーキットを含むスポーツ走行時の高い動的性能とともに、一般路での爽快な走り味も実現していました。
“ダイレクトドライビング”をテーマに、ドライバー優先のスポーティーでパーソナルな空間を創出。
インパネ配置のアルミシフトノブは、操作性向上のため、形状、ストローク、操作荷重に至るまできめ細やかにチューニングされています。
高G領域でのホールド性を向上させた、ヘッドレスト一体型のスポーティーなレカロ社製バケットシート(フロント)、グリップフィーリングを向上させ、フィット感に優れた小径のMOMO本革巻3本スポークステアリングホイールを採用。
インストゥルメントパネルに、こだわりを感じさせるアルミ調パネルを配置。また、シリアルナンバーを刻印したTYPE Rエンブレムをセンターコンソールに装着していました。
イギリス産となっても、「TYPE R」のスピリットは不変。シビックシリーズの走りの頂点として、クルマを操る楽しさを体感できるモデルでした。
「シビック TYPE R」2007年モデル
2007年、サーキットを含むあらゆる走行シーンで、人とクルマの一体感ある操るよろこびを目指して開発された三代目「シビック TYPE R」が発売されました。
2.0L自然吸気のTYPE R専用エンジンを搭載し、6速マニュアルトランスミッションを採用。軽量化と高剛性化の両立とともに、TYPE R専用のサスペンションや18インチタイヤ、制動力を高める17インチの大径ディスクブレーキ(フロント)を採用するなど、高い走行性能を実現していました。
低く幅広いフォルムに、空力性能を高める専用エアロパーツの採用など大幅な変更を施し、運転を気持ちよくサポートする専用シートや専用メーターパネルの採用などと相まって、操縦しやすく、TYPE Rならではの、速さと一体となる走りのよろこびを追求していました。
エンジンは、総排気量2.0L、直列4気筒 DOHC i-VTEC。最高出力は165kW[225PS]/ 8,000rpm、最大トルク:215N・m[21.9kg・m]/ 6,100rpm。
専用サスペンション&ブレーキを採用しているほか、インテリアのコダワリも先代同様。
当時FF「TYPE R」史上最速のサーキットラップタイムを実現しており、高次元のドライビングプレジャーを獲得していました。
ちなみに、この三代目は、「シビック TYPE R」として初の4ドアモデルとしても記憶に残ります。
この三代目には後日談があって、2010年に「シビック TYPE R EURO」が追加リリースされています。
欧州シビックシリーズの走りの頂点のモデルとして、英国のホンダオブザユー・ケー・マニュファクチュアリング・リミテッドで生産されて日本に輸出されたモデルで、これは2001年以来2度目のことでした。
「シビック TYPE R」2015年モデル
「心昂ぶるブッチギリの走り」をコンセプトに、動力性能を徹底的に磨き上げ、操る喜びを追求したピュアスポーツモデルとして、国内750台限定で販売されたのが、この四代目「シビック TYPE R」。
新開発された総排気量2.0LのVTEC TURBOエンジンを初搭載。VTECに直噴技術とターボチャージャーを組み合わせることで、最高出力310馬力、最大トルク400N・mと、歴代TYPE Rモデル最高性能を達成しました。
この四代目もまた、ニュルブルクリンクの走行テストにて、FF量産車で史上最速を記録しました。
「シビック TYPE R」2017年モデル
そして2017年夏に日本で発売を予定しているのが、五代目となる新型「シビック TYPE R」。この五代目もまた、イギリス生産の逆輸入車両となります。
新型「シビック TYPE R」は、サーキットでの走行性能に加えて、一般公道でのグランドツアラー性能を大幅に進化させた次世代の「TYPE R」を目指し開発されました。
パワートレインには、さらに進化させた総排気量2.0LのVTEC TURBOエンジンを採用。先代を凌ぐ最高出力320馬力と最大トルク400N・mを達成。その走りは……
もはや「シビック TYPE R」市販前の恒例行事となっておりますが、ニュルブルクリンク北コースでの走行テストにて、FFモデルとして史上最速ラップタイムを叩き出しております。
しか~し、この五代目となる新型「シビック TYPE R」は、サーキットでの走行性能だけではなく、一般公道でのグランドツアラー性能も大幅に進化しているのがポイント。
新たに設定したコンフォートモードを含む、3つのドライビングモードによって、市街地からサーキットまで、より幅広い走行シーンにマッチしたダイナミック性能を提供します。
この設定が吉とでるのか、どうなのか……とにかく「2017年夏」が待ち遠しいのは筆者だけではないことでしょう!