マセラティが1971年にトリノ・オートサロンで発表したコンセプトカー「Boomerang(ブーメラン)」をご存知でしょうか。
1971年といえば、スーパーカーブームよりも前の話です。今回はそんな幻の名車ブーメランについてご紹介いたします。
色褪せることのない完璧なフォルム!
ブーメランは1971年にトリノ・オートサロンでモックアップがセンセーショナルなデビューを果たし、1972年のジュネーブ・モーターショーでは、走行可能なプロトタイプとして再発表されました。ちなみにデザイナーは、イタルデザインのジョルジェット・ジウジアーロ氏です。いすゞ「117クーペ」と同デザイナーと言ったらピンとくる方も多いのではないでしょうか。
こちらのブーメラン、ボディはアルミパネル叩き出しで製作され、フレームやサスペンションなどのメインパーツには「ボーラ」のものが流用されています。
エンジンは4.7L 90°V型8気筒DOHC、最高出力318hp/6,000rpm、最大トルク47kg-m/4,200rpmとなっています。
特筆すべきは強いウェッジシェイプ! 平面で構成された各面と窓、給排気の開口部の調和はジウジアーロ氏の強いこだわりが垣間見れます。また、ショルダーが張り出した逆台形のプロポーションには、アグレッシブな印象を与えます。
コックピットも斬新で、すべてのメーターとスイッチ類がステアリングホイールの内側に配置されています。
中央がタコメーターで、左から燃料、水温、油温、電圧メーターが並んでいます。この独特のレイアウトからドライバーにとっては、メーター類がやや近すぎる点と、ステアリングでセンターがわかりづらい点が、かなりの玄人向きと言えます。
実際に動いている動画もございましたので、下記よりご覧ください。
2005年にイギリスの老舗オークションハウス「クリスティーズオークション」で、約1億840万円で落札されたこちらのブーメランですが、なぜそこまで高額かというと世界で1台しか製作されていないからです!
そして現在「ボナムスオークション」で再び出品中なのです。はたして今回はどこまで高額で落札されるのでしょうか。
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参考 – Youtube : MASERATI BOOMERANG | 1 of 1 – MASERATI100 2014 HQ、Bonhams