英国の名車!ミニが100倍楽しくなる雑学

「ミニ」と言えば、クルマ好きでなくとも、名前くらいは耳にしたことがあるだろう。英国が育んだ、世界中で愛された小型車のことである。現行車こそBMW傘下になってしまい、大幅なモデルチェンジを施され、今に至るが、それまでの約40年間に渡り、基本設計はそのままに作り続けられた大衆車である。

ここではそんなクラッシックミニについて簡単に紹介していこう。

スエズ動乱がミニを生み出した?

ミニは1959年にイギリスのBMC(British Motor Corporation)社が開発し、以降2000年に販売が終了するまで約530万台もの販売を記録した大ヒット車種である。

開発された背景には、スエズ動乱により国際的に石油価格が高騰し、経済的な小型車の需要が伸びたことなどが挙げられる。当時、西ヨーロッパ諸国ではこの石油高騰に伴い、”バブルカー”と呼ばれる西ドイツ製のミニカー(BMWイセッタ、メッサーシュミットなど)が流行るが、BMCの経営者サー・レオナード・ロード氏は、このバブルカーの自動車としての不十分さを嘆き、それらに対抗できる小型車の開発をアレック・イシゴニス氏に命じ、完成したのが初代「ミニ」である。

開発されたコンセプトは

  • 極めて経済的で、大人4人が乗れること
  • エンジンは既存のラインナップから選択すること

の2点である。

エンジンは、当時のBMCが生産していたAシリーズ直列4気筒エンジンを選択。このエンジンを、車軸と並行に横置き搭載することでボンネットの前後長を短縮したことと、前輪駆動方式(FF)を採用したことにより、ミニの特徴的な小型ボディは完成した。ちなみにミニは世界初の前輪駆動(FF)の量産型自動車でもある。

ビートルズからエリザベス女王に至るまで愛されたミニ

かくして完成したミニはコンパクト、軽量、高性能といった革新的な車となったが、発売当初は販売の面でも苦戦することとなる。

そんなミニが大ヒットしたきっかけはイギリスの有名人たちに愛されたことにあった。ビートルズのメンバー、デヴィッド・ボウイ、エリック・クラプトンなどといった著名ミュージシャンを始め、ポール・スミスなどといった一流デザイナー、果てはエリザベス女王までもがミニを愛用するに至り、60年代のイギリスを代表する車となっていくこととなる。

モンテカルロラリー連続優秀で高性能さを

また、軽快なハンドリングからレース界で注目を集めるようになり、ミニを元にジョン・クーパー氏と共同で開発された「ミニ・クーパー」は1964年、1965年、1967年とモンテカルロラリーで総合優勝を遂げ、その高性能さを全世界に知らしめることとなる。

ミニを永らえさせたのは日本市場の要請だった

かくして世界各地で愛されたミニだったが70年代に入ると販売も徐々に低迷し、80年代に入ると生産終了の噂も流れる。が、とある国から始まったブームにより、ミニはなんとか生き長らえることとなる。その国こそ、何を隠そう日本である。このあたり、ベスパと共通した歴史を辿っている。そして圧倒的な人気を誇るミニのグレード「クーパー」を復活させたのも日本からの要請である。

一度はハンドルを握ってみたい一台だ

クラッシックミニは2000年まで、実に40年に渡り、原型を留めたまま作り続けられ、現在に至る。

もちろん、性能においては、現代の車と比べるべくもないが、レトロな雰囲気を保ちつつ、安価で、なおかつ、クーラー、インジェクションといった現代車の必須機能を取り込んだ大衆車は他には存在しない。

60年代の雰囲気を味わいつつ、それほど現代車に比べても見劣りせず、比較的安心して乗れる大衆車、ミニ。一度はハンドルを握って貰いたい一台である。

センカクダイバー

センカクダイバー

悲運の元パチンコ・パチスロライター。ベスパ歴27年、ミニクーパー歴2年のモッズ系猛禽類。旧車を好むクセに機械イジりや整備はサッパリというご都合主義者。