今さら聞けない…日産ノートの新しい電動パワートレイン「e-POWER」って何なのよ?

日産「ノート」の販売が絶好調だと話題になっています。2016年11月の国内販売台数でトヨタの牙城を崩し、1986年2月の「サニー」以来、約30年振りに1位を獲得しました!

その原動力が、新たに追加されたパワートレイン「e-POWER」です。日産ではコレを電動パワートレインと称していますが、ってことは「ノート e-POWER」はEVなの?

今回は、この「e-POWER」を復習しましょう!

e-POWERとは?

昨年11月に日産「ノート」に新たに搭載されたパワープラントが「e-POWER」。「e-POWER」はガソリンエンジンとモーターを融合した新しいパワーユニットのことです。ガソリンエンジンを搭載しているのですが、そのエンジンは発電機。発電した電気で走行します。「リーフ」にも搭載している大出力モーターのみで100%駆動します。

「e-POWER」は発電のためにエンジンを回します。燃料はガソリンです。電気自動車の弱点である航続距離の問題を解決できるうえ、充電を気にする必要が無く(ガス欠を気にするのはガソリン車と同じ!)なります。

100%モーター駆動のため走る楽しさがEVそのものであるという点で、従来のコンパクトカーに多く採用されているハイブリッドシステムとは全く異なる新しいパワートレインなのです。

電気自動車・従来型ハイブリッドとの違い

日産提供のイメージ図・模式図を見ながら、一般的な電気自動車・従来型ハイブリッドと、「e-POWER」の違いを見てみましょう。

電気自動車ではバッテリーに充電された電力がモーターを駆動しています。「e-POWER」でもバッテリーから駆動までの道筋は同じですが、バッテリーにエンジン・発電機が接続されており、そこで発電していることがわかります。

一方、模式図で示された従来型ハイブリッドでは、駆動力をモーターから得る系統とエンジンから得る系統があるほか、エンジンから電力を得ることがある、ということもわかります。

ハイブリッドには3タイプある

ところで、上の模式図では「従来型ハイブリッド」と一つの形式が示されていますが、実はハイブリッドには3つのタイプが存在します。上の模式図で紹介されているのは、そのうちの一つ「スプリット式ハイブリッド」。

スプリット式ハイブリッドは、トヨタ「プリウス」などに採用されています(上の写真は12月発売の新型「C-HR ハイブリッド」)。高効率ですが、トヨタがガッチリと特許を固めているのは有名な話。他社には手の出しようがありません。

もう一つは「パラレル式ハイブリッド」と呼ばれる形式。一般的なガソリンエンジン車両にモーターを搭載。エンジンの弱点を補うための仕組みとして採用されています。

そして最後は「シリーズ式ハイブリッド」。バッテリーを搭載しており、電気自動車のように100%モーターで駆動します。が、発電のためにエンジンを搭載しています。EVのようですが充電は不要、代わりにガソリン車のように給油が必要となります。

e-POWERはシリーズ式ハイブリッド!

ということで、日産では「電気自動車」と称してはいるものの、「e-POWER」はシリーズ式ハイブリッドと断言して良いと思います。

モーターには電気自動車「リーフ」と同じ大出力モーターを採用。長年の「リーフ」研究開発をベースとしたモーター制御技術、パワートレインの一体化、小型・軽量化、そしてエネルギーを効率的に作り出し使用するためのエネルギーマネジメント技術が融合することで、この新しい電動パワーユニットが実現しています。

「リーフ」の技術を投入する一方で、「e-POWER」のバッテリー容量は 1.5kW/h 。「リーフ」用のバッテリー容量は 30kW/h ( 24kW/h もあり)。発電にエンジンを使用するため、バッテリーは小さくて済むわけです。価格・性能の面でも、無理してEV化するよりも有利に働いています。

新しい電動パワーユニットの今後に期待!

マーケティング上、「ハイブリッドと名付けると売れる」なんて言われるくらいハイブリッドが好まれるご時世ですが、日産はEVに注力しているメーカー。そこで「e-POWER」を、あえて「電気自動車」と称しているのだと思います。

確かにシリーズ式ハイブリッドはEVに直結したパワーユニットですからソレもアリでしょ。「e-POWER」が他車にも搭載されることにも期待が膨らみます!

参考 – 日産トヨタ
Reggy

Reggy

オートバイ系雑誌・書籍編集をする傍ら、自転車輸入販売業として起業。得意ジャンルは自転車(子ども車・子ども乗せ・クロスバイク)・オートバイ・自動車・アウトドア。