アメリカのスーパーカー「Splinter」はなんと木製!700馬力・386km/hも出るけど大丈夫?

スーパーカーと言えば、軽量ボディを生み出すために、カーボンやアルミなどの軽金属を使うのが主流。だが、アメリカの工業デザイナー、ジョー・ハーモン氏が作った「Splinter」は、なんとほとんどの素材が木! しかも、700馬力のエンジンで約386km/hも出る正真正銘のスーパーマシンなのだ。

ボディのみならずシャーシまでリアル木製のスーパーカー

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フェラーリやランボルギーニなどにも通じる、流麗なボディラインを持つ「Splinter」。これは、2015年11月27日〜12月6日にドイツで開催された「エッセンモーターショー15」に出展されたモデルだ。そのボディには、網状に組まれたチェリー材や高剛性のバルサ材を使用している。つまり、ボディ表面に見える柄は、いわゆるカーボンの柄ではなく、リアルな木目なのだ。加えてシャーシは、公式ホームページの表記によれば、「laminated wood veneer monocoque」を採用。”ラミネート加工したベニア材によるモノコック構造”とでも訳せばいいのか…とにかく、車体剛性の要(かなめ)部分にも木を使っているのは確かだ。

多種多様な接着剤を使用し木を張り合わせている

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木を使うことで、もちろん車両重量はかなり軽くなるはず。目標車重は約1,134 kgだ。ちなみに、これら木の張り合わせには、エポキシやウレタン、尿素ホルムアルデヒドなどといった多種多様の接着剤を使用している。

7.0リッターV8で最高出力700馬力、最高速度は約386km/h!

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もちろん、ドライブトレインやサスペンション、タイヤ&ホイールなどは木製ではない。通常のクルマ用パーツを装備している。また、エンジンは、シボレー製スポーツカー「コルベットZ06」などに使われる”LS7″を、車体ほぼ中央に搭載。ミッドシップ・リヤドライブ方式を採用する。チューンされた7リッターV型8気筒は、前述の通り、最高出力700馬力、最高速度は約386km/h!

木の可能性を追求し、従来の認識を変えるために製作

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デザイナーのハーモン氏は、「木の可能性を追求し、従来の認識を変えるために製作した」という。たしかに、クルマのボディやシャーシに木を使うというのは、既成概念を根底から覆すアイデアだ。現物に乗ってみたい気もするが、ん? ちょっと待てよ…接着剤でくっつけた木製でしょ? 燃料はガソリンでしょ? 400km/h近くでるんでしょ? 高速走行中に車体がバラバラにならないかな…それより、クラッシュなどで燃料タンクに引火したら、”よく燃える”だろうなぁ。ともあれ、今のところ、このクルマが市販される予定はないので、心配は無用のようだ。悪しからず。

参考-Splinter Wooden SupercarJOHN HARMON DESIGN

平塚直樹

平塚直樹

バイクやクルマ系雑誌の編集を経て、フリーライターに。最近は、チャリから宇宙ロケットのネタまで幅広く執筆中。愛車は隼。最新テクノロジーと映画、猫好き。