スクーターも作ってた!? スバルが水平対向エンジンに行きつくまでを2分で学ぶ!

今年でスバルの水平対向エンジンが発売開始から50年を迎えました。自社のアイデンティティを貫く姿勢は本当に素晴らしいですよね! この水平対向エンジンについては多くの媒体が取り上げていますので、当サイトではそれ以前のスバルについて駆け足で振り返ってみたいと思います。

スバルを製造する富士重工業の前身が、日本最大の飛行機製造会社中島飛行機であることはよく知られています。第二次世界大戦の終戦後、その技術者たちが「何とか売れる製品を」と製造したのが、国産初のスクーター「ラビット」です。

ラビットS-1型

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写真は1946年に製造された「ラビットS-1型」。エンジンは空冷4ストローク単気筒、弁駆動はサイドバルブ方式。ボア×ストローク55mm×56mm、総排気量135cc、最高出力2PS/3,000rpm。エンジン始動は押し掛けのみ! グリップ左にあるリフターレバーを引きながら押して、勢いがついたところでレバーを離すとエンジンが始動する。足元右側がアクセルペダルで左がブレーキペダルと、クルマのように足で操作します。サスペンション類は装備しておらず、ブレーキもリアのみでした。

ラビットS-25型

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1950年12月から販売が開始された「ラビットS-25型」。エンジンは空冷4ストローク単気筒、弁駆動はサイドバルブ方式のまま。総排気量は148cc、最高出力2.5PS/3,400rpmにアップされました。レイアウトを前吸気・後排気にあらためることでキャブレターの冷却効果を高めています。また、タンデムシートとスペアホイールを装備した良心設計。ウサギのマークと”Rabbit”のフォントもかわいいですね!

試作車・P-1

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四輪の方でも挑戦が行われていました。1951年から開発が着手された試作車「P-1」。エンジンは一般的な直列4気筒、駆動方式はFR(フロントエンジン・リアドライブ)でした。合計23台の試作車が完成しましたが、市販されることはありませんでした。もしも、この「P-1」が市販されていたら、今日のスバルがどうなっていたのか…。

スバル360

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「P-1」と並行して1955年に開発が始まったのが軽自動車「スバル360」。写真は1958年試作車です。駆動方式はRR(リアエンジン・リアドライブ)でした。「4人家族が乗れる一般市民に手が届く自動車を」と生み出されました。まさに現在の軽自動車と同じコンセプトですね。エンジンは空冷2ストローク並列2気筒でした。

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写真は「スバル360ヤングSS」1968年式に搭載されたエンジンです。吸気もツインキャブですね。手前左側の円筒がエアクリーナーボックス、その奥側に見えるのが冷却ファン。シリンダーヘッドのフィンもチラリと見えます。

スバル360コンバーチブル

Convertible

この小さな空冷360ccエンジンで4人乗りのコンバーチブル・モデルを作っていたのだから”時代”って凄いですよね。しかも、何だかとても楽しそうです! 写真は1959年モデルになります。

スバル1000

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1961年に検討が開始され、1966年に販売が開始された水平対向エンジン搭載車が「スバル1000」でした。これこそがスバルの水平対向エンジンの源流となるモデルです。

Subraru1000_Engine

エンジン型式はEA型。発売当初は4気筒、排気量977.2 cc、ボア×ストロークは72mm×60mm、圧縮比9.0、バルブ駆動はOHV、シリンダー当たり2バルブの8バルブでした。最高出力は55PS/6,600rpmで、最高トルクは7.8kgf·m/3,200rpm。当然のことながら自然吸気であり、シングルキャブレターでした。

いかがでしたか? 今では水平対向エンジン一筋のスバルですが、そこに行き着くまでには幾多の紆余曲折があったのです。その紆余曲折の過程で生み出された、隠れた名車たちがあってこそ、現在の水平対向エンジンなのです。言うなれば、水平対向エンジンの技術は一夜にして成らずということです!

参考 – SUBARU

Reggy

Reggy

オートバイ系雑誌・書籍編集をする傍ら、自転車輸入販売業として起業。得意ジャンルは自転車(子ども車・子ども乗せ・クロスバイク)・オートバイ・自動車・アウトドア。