遊び心のかたまり!オープンスポーツカー「スーパーセブン」

秋の訪れを肌で感じる昨今である。秋と言えばやはりオープンカーの季節ではないだろうか。風を巻き込んでのドライブは、また、バイクとは異なった趣を味わうことができるハズだ。

マニアの間では真冬に革ジャンを着込んで乗ることこそがオープンカーの醍醐味などと言われているが、ライトなユーザー、もしくは憧れているというレベルの方にはやはり秋をオススメしたいものである。そういうわけで今回はライトウェイトオープンスポーツカーの代名詞的な存在、漫画&アニメ『あしたのジョー』に登場する白木葉子の愛車としても知られる「スーパーセブン」について語ってみよう。

スーパーセブンはロータスこそが発祥なのだ

1957年、マルチチューブラーフレームにアルミ外板を張ったセミモノコック構造のフォーミュラスタイル(タイヤがカウルで覆われておらず、コクピットがオープンであること)のスポーツカーがイギリスの自動車メーカー、ロータスから発表された。「ロータス・セブン」の誕生である。ベーシックモデルは「ロータス・セブン」と呼ばれ、さらにチューンアップされたエンジンを積んだ高性能バージョンが「スーパーセブン」と呼ばれた。ロータスの創始者であるチャップマンの設計理念である「軽量化」を具現化した車両であった。

キットカーとしても人気を呼んだ

「ロータス・セブン」はシリーズ1からシリーズ4までのモデルチェンジが行なわれ、シリーズ4ではスペースフレーム+FRPボディーが採用された。また、当時のイギリスでは自動車を購入する際の物品税が高かったが、キットの状態で購入して自分で組み立てれば安価に入手することができたということもあり、キットカーとして売られることも多かった。構造が簡単で改造も容易な「ロータス・セブン」ならではのエピソードである。

ロータスからケータハムへ移籍

大がかりな生産設備を必要としない「ロータス・セブン」は生産をスタートさせるまでのハードルが低かったが、手作業による生産工程がほとんどを占めるため、大量生産を行うには生産性も悪かった。そして、英国でのキットカーに対する優遇税制の変更と、米国での安全基準の見直しによる輸出の断念などが重なり、1972年、ロータス社はセブンの生産を終了し、代理店であったケーターハムへ1973年にセブン・シリーズ4の製造販売権を売却することとなった。

スズキの660ccエンジンを搭載した「スーパーセブン」も存在する

ケーターハムは、当初こそFRPボディーのシリーズ4を生産していたものの、より製造が容易なアルミボディーのシリーズ3タイプ車を開発し生産を開始し、現在に至るまで「スーパーセブン」を販売している。街中で見られる「スーパーセブン」の大半は、この「ケータハム・スーパーセブン」であろう。現代車として生き残っているフォーミュラスタイルの数少ない車両である。

「スーパーセブン」のお値段は?

遊び心のかたまり!オープンスポーツカー「スーパーセブン」

画像 – Flickr : Teymur Madjderey

現行型の「スーパーセブン」はスズキ製660cc直列3気筒エンジンを搭載した「SEVEN160」。フォード製デュラテック2.0Lエンジンを搭載した「SEVEN350」。パワーアップされたフォード製デュラテック2.0Lエンジンを5搭載した最強スペックの「SEVEN480」という3つのラインナップが販売されている。スズキ製エンジンのSEVEN160など、親しみを感じる人も多いと思う。

ちなみにSEVEN160の新車本体価格は413万5,000円、SEVEN350が599万5,000円、SEVEN480で799万5,000円となっている。中古の「ケータハム・スーパーセブン」で250〜500万円程度。

安いと見るか高いと見るかは人それぞれ異なるだろうが、このクラスのスポーツカーの新車価格としては安いと筆者は考えている。何よりも「スーパーセブン」はスポーツカーと言われるジャンルの中でもかなり特殊な車両であり、圧倒的に趣味性の高い車両でもある。走るだけで楽しめる希有な車両としてオススメしたい一台である。

画像 – Flickr : pilot_micha

センカクダイバー

センカクダイバー

悲運の元パチンコ・パチスロライター。ベスパ歴27年、ミニクーパー歴2年のモッズ系猛禽類。旧車を好むクセに機械イジりや整備はサッパリというご都合主義者。