今年は美術館で有名日本画家展が多く開催されている。3月〜5月まではサントリー美術館で「若冲と蕪村」天才二人の作品が同時に見られたし、4月〜5月までは根津美術館で「尾形光琳展」が開催されていた。
若冲も蕪村も光琳も、誰しもが必ず見たことがある作品がある、そう言いきれるくらいに有名な作品が多数あるのだが、残念ながらこちらの展示は終了してしまった。
事前の予習も展示会を楽しむコツ
年に数回は気になる展示を見に美術館やギャラリーに行くのだが、有名無名を問わず何かを感じさせてくれるものから、夢中になってエネルギーを吸い取られるのかぐったりとしてしまうほどに感動する展示まで、今回はどんなものだろうかと楽しみにしている。
だが、そうそう感動的な展示会に出会えるわけではない。それどころか「なんだか訳がわからないな」という感想の時だってある。
どんなジャンルでもそうだが、その作品を見に行くときにはある程度の知識があったほうが良い。ルールの分からないスポーツはつまらないし、知っている曲のないライブだってノレないだろう。
絵画も同じで、ネットで構わないから少しだけでも知識を得ていたほうが絶対に楽しめる。
絶対に損はしない作品群
光琳も若冲と蕪村も終わってしまったが、現在はこれが開催中だ。
『画鬼・暁斎 幕末明治のスター絵師と弟子コンドル』
河鍋暁斎の人物像などはホームページを読んでもらうとして、ともかくその作品が凄い。伝統的な日本画を圧倒的な筆力で書き上げているかと思えば、思わず笑ってしまうようなポピュラーな作品まで、ぞくぞくとさせてくれるような展示会なのだ。三菱一号館美術館は東京駅から歩いてすぐなのでアクセスもしやすいし、そのビルをデザインしたのが暁斎の弟子コンドルなのだ。
暑い夏に涼しい美術館の中で天才が書き上げた作品にひたるも悪くない。芸術鑑賞なんて取っ付きにくい感覚は捨てて、気軽に見て欲しい。前期後期で作品が入れ替わるので、二回も楽しめる。
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参考 – 画鬼暁斎 – 狂ってたのは俺か時代か –