二輪業界への提案!「国内新車販売台数100万台」へ求められる動きとは?

二輪業界活性化!バイクの国内新車販売台数100万台達成に必要なことって何?の中で下図に示したように、100万台を目指すならファン領域だけでなく、ライフ・ビジネス領域での根本的な課題解決を図る必要がある。そこで提案したいのが以下1~3の大項目だ。

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1:民意と公益性の「見える化」

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1954年(昭和29年)のモペット(自転車にエンジンを付けたもの)全盛期に制定された原付30km/h規制など、「おかしなものはおかしい」という声(民意)を集めて「見える化」することが求められている。二輪業界が抱える問題を明らかにし、公益性を高めるという点において最も重要なミッションだ。

  1. ライフ領域ユーザーの声を可視化
    通勤、通学、買い物、移動の足としてのバイク利用者の声を集めて民意を形成する。
  2. ビジネス領域ユーザー(事業者)との連携強化
    新聞・郵便配達、バイク便、小口宅配事業、訪問介護(ホームへルパー)、訪問診療、始業が早朝でバイク通勤が会社に認められているバス・タクシー会社など、ビジネス領域事業者・団体の声を可視化すると共に、二輪業界との協働・連携の強化が必要。彼らの事業は一般市民の生活に密接に関わっているものばかりだ。
  3. ファン領域ユーザー自身による活動
    ツーリングやレースなどバイクを趣味として楽しむファン領域ユーザー自らが声を上げ、市民活動やNPO活動などによりその声を集め、民意を形成する。

2:「三ない運動」の撤廃と早期交通安全教育の推進

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  1. 「三ない運動」の完全撤廃
    バイク通学が必要だという生徒や保護者、地域の声を可視化し、早期交通安全教育の必要性とモビリティとしての有用性を発信する。群馬県議会の須藤昭男議員らが実現した群馬県交通安全条例のように「三ない運動」を撤廃し、交通社会で生きていくために「乗せて教える」教育を進めている自治体もある。
  2. 早期交通安全教育の普及拡大
    現在、日本二普協(日本二輪車普及安全協会)を中心に高校生安全運転講習が各地で行われているが、さらなる普及拡大(水平展開)のため群馬県交通安全条例アクション・プログラム(未就学児から教育)や熊本県矢部高校の取り組み(生徒自らが指導)などを含めた早期交通安全教育の体系化を検討する。

3:車両の環境・安全技術を向上

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  1. 原付バイクのEV化・導入促進
    EV化は「くさい」「うるさい」という一般社会からの負のイメージを緩和する。高校生のバイク通学、都市部二輪駐車場の増設、新聞配達時の静粛化などでも有効だ。購入時のエコ減税や補助金などインセンティブも得やすく、インフラと合わせて輸出すれば低炭素社会が課せられたグローバル市場においても国益となる。
  2. 製品開発と協働による枠組み
    協調型高度道路交通システム(C-ITS)やEVバイクのバッテリー汎用規格化など「協働による枠組み作り(汎用技術など)」と「個社の技術・製品開発」を並行して進めることで市場の創造と拡大、個社の特徴を活かした魅力ある製品作りを可能とする。

上記の提案は二輪業界・市場にある数多くの課題の中から、特にライフ・ビジネス領域に特化して考察したものだ。市場8割の領域の中でどのように課題に取り組んでいくか、2020年までに多くのことを推し進めなければならない。

先輩ライダーである皆さんは、どのようにお考えでしょうか?

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田中淳磨

田中淳磨

二輪雑誌編集長、二輪大手販売店、コンサル事務所勤務を経て二輪業界で活動するコンサルタント。バイクの利用環境改善や若者向け施策が専門で寄稿誌も多数。