今は無きバイクメーカー「FNデルスタル」の歴史的バイクを木製パーツで大胆にカスタム!

フランスのビアリッツに居を構えるカスタムビルダー、ジョージ・ウッドマン氏が製作したFabrique Nationale d’Herstal(ファブリック・ナショナル・デルスタル)の「Type M70B 350cc」があまりにも大胆かつユニークだったので紹介したい。

FNデルスタル「Type M70B」350cc

FNデルスタル「Type M70B」は1929年に製作されたというビンテージバイクである。FNデルスタル社は、当時はベルギー国営のメーカーであった。現在ではベルギーの兵器メーカーとして知られる存在だが、1901年からバイクも生産していたのだ。

このバイクにカスタムを施したジョージ・ウッドマン氏は、単なるカスタムビルダーではなく、木材での作業を得意とする芸術家でもあった。彼は30年代前後に作られたマシンに魅了されており、この年代のレーシングマシンに夢中だった

ヒストリックマシンに木を用いてカスタムを施す

FNデルスタル「Type M70B」を探すのは困難だが、ウッドマン氏はスイスの国境近くのコレクターから入手。この段階でかなり綺麗な個体だったが、ウッドマン氏にはビジョンがあった。それはヒストリックマシンに木材を用いてカスタムを施すというアイデアだった。

フレームの変更を最小限に抑えたカスタム

FNデルスタル「Type M70B」は本来のヴィンテージの魅力に加え、木製のパーツを追加されたことによって、新たな魅力を与えられた。フレームに手を加える事は最小限に抑え、極力オリジナルの素材を活かしている。

カスタムの目玉は新しいシートユニット

カスタムの目玉は、新しいシートユニットだろう。革と木とアルミをサンドイッチさせ、純正シートスプリングを活かしつつ、カスタムメイドのヒンジとスプリングを付け加えている。また、ヒルクライムのような特徴的な角度を持つハンドルバーや、革巻きのグリップも車両全体の雰囲気とマッチしている。

購入前にレストアされていたので、エンジンはほとんど手をつけず。リチウムイオン電池の搭載と配線を変更し、テールライトを追加した。最後の仕上げとして、フィッシュテールマフラーにペイントを施し、さらにエッチングしている。

日本人にはおなじみ、お弁当に入っている”魚のかたちの醤油さし”に見えなくもないが…。

ビンテージバイクと言えば、誰しもがレストアし、ストックの状態に戻そうとする。しかしこの「Type M70B」は、あえて大胆なカスタムを施すことで、ヒストリックマシンという枠組みから良い意味で逸脱し、新たな価値観を付加された。

こんなビンテージバイクもありなのではないだろうか。

参考 –  BIKEEXIF

センカクダイバー

センカクダイバー

悲運の元パチンコ・パチスロライター。ベスパ歴27年、ミニクーパー歴2年のモッズ系猛禽類。旧車を好むクセに機械イジりや整備はサッパリというご都合主義者。