バイカーファッション誌「UP-SWEEP」をはじめ、アパレルメーカーのカタログや広告などのアートワークを手がけるプロカメラマン”BENTENKOZOU”。仕事柄、ハーレーや様々なバイクを撮影しているが、自身もの愛車SHOVEL HEADにまたがる、生粋のバイカーなのである。
そんな”BENTENKOZOU”がショベルに乗り始めて9年近く経つらしいが、彼の愛車のカスタム遍歴が女性遍歴にも近い変えようなので、今回はそんな彼の愛車のカスタム遍歴についてご紹介いたします。
なぜハーレーの中でもショベルを選んだのか?
「ショベルヘッドを選んだのは、やっぱり1340ccのエンジンが奏でる強烈なサウンドと鼓動感に惚れ込んだから。その後、長い年月で沢山のトラブルもあったが、その分沢山の思い出を与えてくれた。もちろん、現在でも調子良くサウンドを奏でながら走ってくれている。」と語ってくれた。
やはり、後期ショベルを選んだ方の大半が理由に挙げる「パワフルさ」に、彼も惚れ込んだのである。
最初のカスタム
今から7年前、一番最初のカスタムがこの形だ。
当時盛り上がりを見せていた仙台のカスタム・シーンに憧れ、フリスコ・スタイルを意識して製作。この頃からやっぱり好みのカスタムって変わらなくて、今でもストリートの匂いがするフリスコ・スタイルのチョッパーが好きとのこと。
写真から判断するに、最初からリジッドフレームだったようだ。
2年後にガラッと変更!
この形にしたのが5年前くらいで、当時の流行もあって70年代のアウトロー・チョッパーに興味を持ち、思い切って大幅に変更。
シフトをサイドからジョッキーにして、フロント周りを35mmから41mmのナローに変更。そこにアイアン(ショベルヘッドスポーツスターのことで、エンジン部が鉄でできていることから、通称「アイアン」)の純正ドラム式フロントブレーキを、21インチのリムでセットアップ。タンクも通常のスポーツスタータンクからハマータンクに変更して、70年代のシーシーバーにシートもキング&クイーンを装着という、大胆な変更である。
マフラーもスワップミートで買ったボコボコのスラッシュカットに変更したと、笑いながら語っていた。
1年後に3度目のカスタム
やっぱりストリートなスタイルが好きで、1年足らずでまた大変更!
また、この頃から、先輩の工場を借りて仲間に手伝ってもらいながらカスタムを始めたとのこと。
この頃はプライマリーもチェーンを装着。危険な感じがかっこ良かったけど、服はオイルだらけになるし、すぐにチェーンが伸びて面倒くさくて現在はベルトに戻している。
切実に訴えていたのは、走りも考慮してやっぱりベルトがオススメ!とのことである。
そして完成したのがこのカタチ。現在のカタチ(トップの画像)にだいぶ近づいてきた。
変更箇所はハンドルをエイプハンガーにして、リアフェンダーはFX用を流用、シーシーバーをワンオフで製作してもらい、70年代のコブラシートでフィニッシュ。
程なくして、XLCHのテーパードサイレンサーが奏でる太いサウンドに憧れて、サイレンサーにXLCHのテーパードを装着。
いかがだっただろうか?
“BENTENKOZOU”自身、ここまでカスタムを繰り返すとは思っていなかっただろうが、理想の形を探求し、現在のカタチに仕上がっているのである。
洋服を着替える感覚で、その都度その都度カスタムをし、理想の一台に仕上げてみてはいかがだろうか。