取材で新潟から山形まで走り、日本海側の温海という場所で泊まることになった。
その時に向かったのが「小国ふる里振興会・楯山荘」だった。
廃校になった小学校が今日の寝床
廃校になった小学校を宿泊施設にしているのだが寝るのは教室。
廃校と聞くと何かしら荒れ果てていたり、花子さん的な見えて欲しくないモノが出そうなイメージを持ちそうだが、隅々まで徹底的に掃除されて清潔で、照明なども十分に明るいので安心していられる。
教室は畳張りされた一般的な広さだから10人は楽に寝られる。清潔な布団もあり、クリーニングしたシーツを人数分用意してくれる。エアコンなどはないが、お盆の一番暑いときでも、山間なので網戸だけで窓を開けていれば薄い布団を掛けて丁度良いくらいの涼しさだ。
しかも充分な広さでありながら相部屋ではなく、ひとグループひと部屋なのだ。予約の先着順でたとえ二人でも、広い教室を一組で使える。
食事などの用意はないが食材や飲み物を持ち込めば調理室もあり、ガスコンロはもちろん、フライパンや鍋なども自由に使え、宿泊客それぞれに冷蔵庫もあるので、買ってきた食材を他のグループのものと間違う事もない。
5人程で入れる風呂も二つあり、校庭には屋根付きのBBQ施設も用意されていて、流れ続けている湧き水は一年中冷たく、ビールやスイカを冷やしたら最高だろう。もちろんキャンプしても構わない。
校庭でソフトボールもできるし、体育館を使うことも出来る。近くには海もあるし、温海温泉もある。夏に海水浴、温泉、宿。なんていうパターンもありだ。
そして何よりも驚きなのが利用料金がひとり2,000円。もちろん施設内のモノを使って追加料金などは何もない。
楯山荘に行くまでの山間の道も素晴らしく、田んぼが広がる景色は日本の原風景のようで思わずバイクを停めたくなるだろう。
また小国の集落も昔の街道の名残がある由緒正しい街並みで、それも一見の価値ありだ。
こんな便利で安い宿を使わない手はないだろう。
参考 – 小国ふる里ふれあい村 「楯山荘」