カワサキ「Ninja ZX-10R」が5年ぶりの大規模アップデート

カワサキは、2016年モデルとなる「Ninja ZX-10R」を2015年10月8日に海外向けモデルとして発売した。

今回5年ぶりの大規模アップデートを受けた「Ninja ZX-10R」は、スーパーバイク世界選手権(WSB)でチャンピオンに輝いたマシンに最も近い存在だ。

5年ぶりに進化を遂げたNinja ZX-10R

WSBチャンピオンマシンに最も近いカワサキ「Ninja ZX-10R」が5年ぶりの大規模アップデート

Ninja ZX-10Rは、デビュー以来、世界中のレースシーンで活躍し、サーキットにおける優れた性能が高く評価されている。2015年のスーパーバイク世界選手権(WSB)では、カワサキレーシングチームのジョナサン・レイ選手が圧倒的な強さでタイトルを獲得。2016年モデルは、そのレース活動で得たノウハウを市販モデルにフィードバックし、さらなるサーキット性能向上を果たしている。

水冷4ストローク並列4気筒DOHC4バルブエンジン(998cc)は、クランクシャフトの慣性モーメントを低減することで、コーナー立ち上がりの加速力を強化し、シャープなハンドリングも実現している。また、電子制御スロットルバルブを採用することで、燃焼効率をさらに向上させ、2016年から適用される新排出ガス規制「ユーロ4」もクリアするなど、公道走行にも配慮している。

メインフレームはディメンション(車体の各部寸法)の見直しにより、フロントタイヤの接地感を向上させるとともにコーナリング性能を向上。新採用のバランスフリーフロントフォークは、スーパーバイク選手権参戦マシンで使用されているフォークと同構造のハイスペックな仕様としている。また、フロントフェアリングを大型化し、ウインドプロテクション性能を高めることでコーナーエントリー時の操作性を向上させた。

カワサキの次世代型電子制御技術として、最新式の小型慣性計測装置(IMU:Inertial Measurement Unit)とカワサキ独自のダイナミックモデリングプログラムを初採用。これにより、走行時の車体の状態を緻密に演算し、より精細に車体姿勢をコントロールすることが可能となっている。

最高出力:127.2kW(173PS)

最高出力(ラムエア加圧時):133.6kW(182PS)

最大トルク:110.5N.m(11.3kgf.m)

車両重量:204kg

燃料タンク容量:17L

主な特徴

  • 水冷4ストローク並列4気筒DOHC4バルブエンジン(998cc)は、ハイパワーかつコントロール性に優れた出力特性としている。サーキット走行におけるコーナー立ち上がりにおいて強力な加速力を得るために、特に低中速回転域でのパワーを向上させている。
  • クランクシャフトの慣性モーメントを従来モデルから20%低減することで、鋭い回転上昇と軽快なハンドリングを実現。
  • 電子制御スロットルバルブを採用し、燃料と空気の双方をECU(Electronic Control Unit = 電子制御装置)で完全コントロール制御。常に理想的な空燃比とすることで、スムーズなエンジンレスポンスと高出力を実現している。排気ガスのクリーン化にも貢献し、2016年から適用される新排出ガス規制「ユーロ4」にも対応している。
  • エキゾーストパイプには耐熱チタン材を、サイレンサーにはチタン材を採用することで、性能向上、耐久性向上、軽量化、マスの集中化に大きな役割を果たしている。
  • メインフレームはディメンション(車体の各部寸法)を見直し、ステアリングヘッドパイプ位置をライダー側に7.5mm近づけることで前輪への重量配分を増やした。フロントの接地感がつかみやすく、ブレーキングからコーナーへの進入、そして切り返しでの運動性能を向上させている。
  • 新採用のバランスフリーフロントフォークはスーパーバイク選手権参戦マシンで使用されているフォークと同じ構造で、市販車のレベルを超えたハイスペックな仕様としています。
  • ブレンボ製ブレーキシステムを採用。市販車用としては同社最高グレードのM50アルミモノブロックキャリパー、大径化したφ330mmディスク、ラジアルポンプマスターシリンダーの組み合わせにより、扱いやすいブレーキフィールを実現。
  • 新設計のアルミスイングアームを採用。走行時にスイングアーム各部にかかる荷重を、カワサキ独自のダイナミックモデリングプログラムにより算出し、理想的な形状のスイングアームを設計。より俊敏なハンドリングを実現している。
  • 大型化したフロントフェアリングは、従来モデルよりも空気抵抗を低減させ、ウインドプロテクション性能を高めることで、コーナーエントリー時の操作性を向上。
  • 最新の小型IMUとカワサキ独自のダイナミックモデリングプログラムによって、走行車体における6自由度(3軸の角度と加速度)の数値を緻密に演算。最先端の電子制御システムにより、精細に車体姿勢をコントロールすることが可能となっている。
  • タイヤのトラクション(駆動力)を制御や、スムーズな発進、スポーツ走行時の減速アシスト、シフト操作サポート、出力特性選択、エンジンブレーキを滑らかにするなど、走行状態により減衰力を最適化するオーリンズ製電子制御ステアリングダンパーなど、多彩な先進テクノロジーが導入されている。

Lime Green (KRT Edition)

WSBチャンピオンマシンに最も近いカワサキ「Ninja ZX-10R」が5年ぶりの大規模アップデート

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WSBチャンピオンマシンに最も近いカワサキ「Ninja ZX-10R」が5年ぶりの大規模アップデート WSBチャンピオンマシンに最も近いカワサキ「Ninja ZX-10R」が5年ぶりの大規模アップデート

この精悍な顔つきと、レーシングテクノロジーが裏付けるスポーティーな走行性能は、アラフォーはもちろんのこと、若者も憧れるほどのオーラを放っている。

レースで培ったノウハウを市販モデルにフィードバックし、さらなるサーキット性能向上を果たした「Ninja ZX-10R」は、カワサキの新定番として、ヒットの要素を十二分に兼ね揃えたモデルといえよう。

参考 – カワサキモータースジャパン

上中達也

上中達也

BMX、MX、スケボー、サーフィンなど横ノリ全般をこよなく愛する。クルマやバイクの新車情報や、オモシロ動画を逐一チェックする癖アリ。