現行のベスパは日本からの要請でよみがえった!?

「ベスパ」は1946年から製造されている息の長い車種だけに、その形式も実に多岐に及ぶが、もの凄く大ざっぱに分けると”ラージボディ”と”スモールボディ”とに2分される。

そして、その内、日本国内で圧倒的多数を占めるのが”スモールボディ”のベスパである。ここではそんなスモールボディのベスパについて言及していこう。

再生産は日本からの要請!

ピアジオ社が50〜90ccで構成される小型バイク市場にベスパを投入したのは1963年のことである。

小排気量に合わせて刷新されたボディは、従来のベスパに比べると全体的にコンパクトにまとめられた。これがスモールボディの始まりである。これらスモールボディシリーズはベスピーノと呼ばれ、以降20年以上に渡ってのロングヒットを記録することとなる。イタリアの狭い道幅の街中を走るのに適していたからヒットしたと言われている。

ちなみにベスピーノには50ccと90ccの2種類が存在した。そんなベスピーノも時代の流れには勝てず、1983年に生産中止となるのだが、とある国からの要請により再生産されることとなった。そのとある国こそが、何を隠そう”日本”なのである。

日本でベスパと言えば「ビンテージシリーズ」だ!

一般的にベスパと言って多くの人がイメージするのは、このベスピーノの復刻版であり、日本向けに特別生産された「ビンテージシリーズ」というモデルであろう。60年代に作られたそのデザインを継承しつつ、日本の基準に合うようにバーエンドウインカーを設置、スカート丈を延ばし、エンジンを整備する時に外すフラップも一回り大きくし、テールランプも簡素化されるなどのマイナーチェンジを経て輸入されたこのスクーターは、クラシカルなスタイリング、グリップチェンジ、混合給油方式など、独特の味わいを持って多くの日本人たちを魅了した。

この「ビンテージシリーズ」には”50S”、”100S”、”125ET3″と3つのラインナップが存在するが、最も人気を博したのは、やはり原付免許で楽しめる50Sである。

ちなみに50Sは4速ミッション、100Sは3速ミッション、ET3は4速ミッションで、なおかつCDI点火方式といった細かな違いがあることも記しておきたい。

もはや新車は存在しないが入手は容易だ

そんな「ビンテージシリーズ」も2000年で生産が終了され、現在に至る。15年が経ち、すでに新車を購入するのは不可能だが「ビンテージシリーズ」は、ベスパの中では比較的、入手が容易である。「レトロな雰囲気のスクーターが欲しい!」「グリップチェンジが楽しみたい!」という方には、未だに「ビンテージシリーズ」がオススメなのだ。

市販されているドレスアップパーツも多く、60年代仕様を作るのも簡単な「ビンテージシリーズ」。60年代の空気を手軽に味わいたい方、「ビンテージシリーズ」を探してみてはいかがかな?

センカクダイバー

センカクダイバー

悲運の元パチンコ・パチスロライター。ベスパ歴27年、ミニクーパー歴2年のモッズ系猛禽類。旧車を好むクセに機械イジりや整備はサッパリというご都合主義者。