ヨーロッパでは、スポーツツアラーに一定の需要があるのはご存知の通りです。
そのためヤマハでは昨年、人気モデル「MT-10」をベースにした……
「MT-10 Tourer Edition」をリリースしており、それは今でも継続して販売されています。
「Tracer 900 GT」が新発売!
今回ご紹介するのは、ヤマハが同じくヨーロッパにて、2018年モデルとして発表したニューモデル「Tracer 900 GT」です。
ベースとされたのは「Tracer 900」なのですが、そもそも「Tracer 900」の大元はと言えば……
ハイパーネイキッド・モデル「MT-09」であることは、ご存知の通り。
その「MT-09」をベースに”Sport Multi Tool Bike”のコンセプトに基づいて、市街地からツーリングまで快適に走れるプラットフォーム開発モデルとして誕生したのが「Tracer 900」でした。
ハイパーネイキッド・モデルの「MT-09」がスポーツツアラー「Tracer 900」になり、更にツアラーとしての性能を高められて、この「Tracer 900 GT」にまで変身したのです。プラットフォーム開発という、近年各メーカーが進めている手法も、なかなかに侮れませんね。
パッと目に付くのは、当たり前ですが、両サイドに搭載されたパニアケースでしょう。
が、この「Tracer 900 GT」、単にパニアを装着しただけのお手軽ニューモデルでは決してありません。意外なほどに大改造が施されているのです。以下、ディテールを紹介します。
「Tracer 900 GT」のディテール
とは言え、まずは本モデルの顔とも言えるパニアケースから。容量は22Lと、高速ツーリングには充分と言えましょう。
フルカラー液晶のインストゥルメントパネルを装備。快適性が重要となるグラン・ツアラーには、あると嬉しい装備でしょう。
快適性と言えば、クルーズコントロール機能も付与されています。
エンジンはベースモデルから変わらぬ847㏄水冷3気筒をそのまま搭載。パフォーマンスには不満のないエンジンですから、これは納得。
本モデルでは、クイックシフトを新採用している点が注目です。
倒立タイプのフロントはゴールドフィニッシュであるだけでなく、フルアジャスタブル・タイプにアップグレードされています。
これもロードの増減と路面状況に応じてセッティングができる、ツーリングに適した仕様です。
カラーラインアップは、ここまでに掲載した”Midnight Black”、”Phantom Blue”、”Nimbus Grey”の3色。”Phantom Blue”が良い感じですねぇ~。
「Tracer 900 GT」の日本導入は……
いかがでしたでしょうか?「Tracer 900」をベースに Grand Tourer としての能力を高めたヨーロッパ仕向けのニューモデル「Tracer 900 GT」。
日本での導入可能性は……「MT-10 Tourer Edition」の例を考えると期待薄ですね。日本にも、こんなモデルがあっても良いと思うんですけどね。