【衝撃】ビートル専用!? 斬新な仕組みのVW製トレーラー!

フォルクスワーゲンにもトレーラーがあった!? しかも、クルマの屋根にヒッチを装着して360°回転できる、なんともユニークな専用トレーラー。従来とは全く異なる稀な設計のトレーラーの謎に迫ってみました。

 

斬新すぎるVWビートル専用・グースネックトレーラー

トレーラーと聞くと運搬業で使用する牽引車に取り付けるものをイメージする方が多いでしょう。また、アウトドアブームによりキャンピングトレーラーや、ボート、バイクなどの牽引トレーラーもにわかに人気が高まり、けん引免許を取得してなくても使えるトレーラーが多く出回っています。

 

キャンピングトレーラーの取付は、車体の後部に専用のトレーラーヒッチを取り付けるのが一般的。そんな概念を覆す画期的なアイディアのもの製作させたのが、昔に製作されたVW製のグースネックトレーラーです。

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グースネックトレーラーの詳細

グースネックトレーラーは1974年にVWから発売され、フォルクスワーゲン・バグの愛好家なら知られている有名なトレーラーです。ちなみに、「バグ(Bug)」はビートルの他に呼ばれた愛称で、英語で虫の意味します。

 

ビートルが1960年代に爆発的なヒットをしたとき、巨大化するアメ車と対照的にコンパクトなビートルを「ちっぽけなクルマ」に映っていたことから「ちっぽけな虫」という意味が込められたとされます。

グースネックトレーラーは、その名の通り雁(がん)の首のような曲線から名付けられ、ビートルの屋根に合わせてトレーラーの前方が雁の首のようにクビれています。

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360°どこからでも操作可能

ビートルといえば、前から後までアーチ形のスタイルが特徴的。これがグースネックトレーラーの曲線に丁度よくフィットしているため、ジョイント部分から360°回転しても車体がトレーラーと干渉しません。

従来トレーラーは引くだけですが、グースネックトレーラーだと引くのではなく押しながら移動も可能。これなら難しいトレーラーの駐車も少しだけでも簡単にできるでしょう。

 

大人4人まで就寝可能

トレーラーの中はキッチン、クローゼットスペース、さらにはバスルームまで完備。大人4人が就寝できるスペースを確保でき、数日間の旅なら十分生活できる内容です。

 

しかし、トレーラーの重さは最小で680kg、フル装備の最大で1360kgもあり、けん引しているときの速度は約30~32km/hしか出ません。

当時のビートル・タイプ1が最高出力50馬力、最高速度130km/hしか出なかったので、これほど重いトレーラーを牽引するならパワー不足は明らかでした。

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実は去年グースネックトレーラーが売られていた!

グースネックトレーラーの発売から46年が経ち、今は新品が販売されていません。ビートル・タイプ1のものなので当然ですが、なんと2019年9月にレストアされたものが発売されていました。

 

アメリカ・オクラホマ州から広告が出され、フォルクスワーゲン・バグの愛好家にとっては喉から手が出るほど欲しいコレクション。グースネックトレーラーが紹介されるYouTubeの動画は720万再生されており、おそらく即売されているでしょう。

 

ビートルが出たときユニークなスタイルで高性能なクルマとしてドイツを代表する国民車となったことから、これほどユニークなトレーラーが生み出されたのもビートルの人気と愛する多くの人々がいたからでしょう。

池田勇生

池田勇生

バイク・クルマ・モータースポーツをさまざまな視点で執筆活動をしているフリーライター。特に80~90年代の旧車や2ストロークバイクが得意です。