近年、自動車メーカー各社が電気自動車の開発に本腰を入れ、劇的に進化してきています。そんななか、フォルクスワーゲンは史上最速の電気自動車を目指し「フォルクスワーゲンID.R」を発表しました。最速を証明する場として選んだのは世界で一番過酷なサーキットとされるニュルブルクリンク北コース!ID.Rはフォルクスワーゲンんp電気自動車にかける思いが強烈に伝わってくる一台です。
ニュル最速を目指し新型ID.Rがテスト開始
フォルクスワーゲンは電気自動車(EV)の新型ID.Rを発表し、2台のニュルブルクリンク北コース(ノルドシュライフェ)に持ち込み、非公式ながらテストを行いました。
フォルクスワーゲン新型ID.Rは、去年行われたアメリカ伝統のタイムアタックレース「パイクスピーク」で優勝した「ID.Rパイクスピーク」で優勝したマシン。
新型ID.Rはパイクスピークでのマシンを改良をおこない、ニュルブルクリンクのコースレコードを狙うために作られたスペシャルEVレーシングカーです。
米パイクスピーク2018で最速タイムを更新したID.Rパイクスピーク
パイクスピークは正式名称「パイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライム」と呼び、スタートからゴールまで距離19.99km、156のコーナーを経て、標高差1,439mのコースを一気に登り上がり、タイムを競うレースです。
普段は公道のコースで舗装道路と未舗装道路が混ざり、コースアウトしてしまえば山腹を数百フィート転がり落ちることもある恐ろしいコースです。
2018年に開催されたパイクスピークではID.Rパイクスピークは優勝を果たし、同時にEVのレコードを1分近く短縮し、2013年にセバスチャン・ローブ選手が記録したレコードを16秒も上回る記録を打ち出したのです。
ID.Rパイクスピークと新型ID.Rの違いは?
ID.RはID.Rパイクスピークから主にエアロダイナミクス性能を再チューニングし、ニュルブルクリンクの走行に合わせ、F1マシンに採用される「DRS」(抗力減少システム)を導入。
また、電動パワートレインのエネルギー管理の最適化と搭載される2つのモーター制御とブレーキ時のエネルギー回生システム制御が見直しが行われました。
新型ID.RをVRでオンライン仮想走行もできちゃう
https://www.youtube.com/watch?v=DMrs_fKeztA
フォルクスワーゲンは新型ID.R以外に、もう一つワールドプレミアムとしてID.Rのオンラインレーシングシュミレーターを発表しました。
従来のレーシングシュミレーター同様にプレイシートとハンドル、ペダルが装着され、モニターとVR(バーチャル。リアリティ)メガネも使用可能です。
開発ではフォルクスワーゲンのエンジニアとゲーム開発者が共同で行い、リアルなドライビングダイナミクスを体感できてアマチュア以外にプロドライバーの練習にも使えるほどです。
フォルクスワーゲン新型ID.RがEVの新次元を切り開く
EVにおけるニュルブルクリンク北コースのレコードタイムは、中国のEVメーカー「NIO」のEV「NIO EP9」が2017年に記録した6分45秒900です。
ID.Rの公式タイムアタックの日程は明らかにされていませんが、ID.Rがレコードを更新すればEVの進化を飛躍的に伸ばしたことになります。
ID.Rは今後のEV技術を一気に引き上げる伝説のレーシングカーになるかもしれません。