レクサスが、オランダ・デンバーグで発表した新型ハイブリッド「LC500h」は、従来のハイブリッドでは味わえないエモーショナルな走りが魅力だ。なぜか? その秘密は、世界初の新機構「マルチステージハイブリッドシステム」を採用したことにある。
「LC500」のハイブリッド版が「LC500h」だ
2016年1月にアメリカで開催されたデトロイト・ショーで初お披露目された、新型ラグジュアリー・クーペ「LC500」のハイブリッド版として登場するのが「LC500h」である。搭載するパワーユニットは、V型6気筒3.5Lエンジンと2つの走行用モーターだ。
ハイブリッドシステムに有段ギヤの自動変速機構をドッキング
「LC500h」に搭載される新機構「マルチステージハイブリッドシステム」は、2つのモーターを使用するハイブリッドシステムに、有段ギヤの自動変速機構をドッキングさせるというもの。従来からある変速機構によるエンジンの出力制御に加えて、モーターの出力制御まで可能になったのだ。
全域で躍動感! 低燃費も実現
この新システムによるメリットは、エンジンを高回転化しても、低速から力強い駆動力が生み出せることにある。加えて、低速域から高速域までシステム効率の高い動作点を選択し、EV(電気モーター)走行領域も拡大することで、躍動的な走りと燃費性能を両立できるのだ。
新システムによる変速制御は、どんな走行シーンでもドライバーの要求に忠実なエンジン回転数の変化を生み出す。また、モーターアシストの応答性も向上することで、アクセル操作に連動したダイレクトな加速フィーリングを実現する。
マニュアル感覚を楽しめるMモードも
注目ポイントはもう一つ。ハイブリッドシステムに、マニュアル感覚のドライブ操作が楽しめるMモードを設定したこと。これにより、走りの楽しさを味わえる演出が加わっている点も魅力だろう。
ダイナミックなフォルムとラグジュアリー感満点のエクステリアやインテリアは、「LC500」と同様だ。
「LC500h」は、スイスで3月1日(一般公開3日)〜13日に開催されていたジュネーブ・モーターショー2016にも出展された。また、日本での発売は「LC500」同様、2017年春頃になる見込みだ。
レクサスの新フラッグシップと呼べるモデルだけに、今からかなり期待大! はやく現物が見てみたいものだ(多分買えないけど)。
https://www.youtube.com/watch?v=XwTzA1hbwrU
「LC500h」(欧州仕様)のスペック
エンジン総排気量:3456cc
エンジン最高出力:220kW(229.1ps)/6600rpm
システム全体最高出力:264kW(358.9ps)
最大トルク:348N・m(35.5kgf-m)
全長:4,760mm
全幅:1,920mm
全高:1,345mm
ホイールベース:2,870mm
トレッド前/後:1,630mm/1,638mm
タイヤ&ホイール:
<21インチモデル>前 245/40RF21 後 275/35RF21
<20インチモデル>前 245/45RF20 後 275/40RF20
参考 – LEXUS