「釣った魚には餌はやらん!」という方針を長らく貫いてきた日本メーカー。愛車を乗り続けたくても、パーツ供給の悪さから諦めざるを得なかったり、趣味人が再生を試みるにも困難であったり……
自社製品を文化財としてではなく耐久消費財と捉えてきた結果が、現代日本のクルマ離れを引き置きしている一因ではないか、なんて思ったりもするのですが……ここへ来て、遂にその流れが変わりつつあります!
先陣を切ったのはマツダ!初代「ロードスター」のレストアサービスと絶版パーツの復刻を開始したのです。
それに続いたのはホンダでした。コチラも今なお愛されている小さな名車「ビート」用純正部品の再生産を開始したのです。
日産&NISMOはスカイラインGT-R用パーツを再生産!
これに続いたのは日産(NISMO&オーテック)でした!
この3社を中心として、愛好家がより長く日産のパフォーマンスカーを乗り続けられるようにサポートをする活動「NISMO ヘリテージ」を開始するとともに、製造廃止になった部品を「NISMOヘリテージパーツ」として発売すると発表したのです!
新しく始められる活動「NISMOヘリテージ」は、日産、ニスモ、オーテック(ニスモ・カーズ事業部)の3社とサプライヤーとが共同することで実施されます。
本活動の第1弾として対象とされるのは、R32型(1989年8月~1995年1月販売)の「スカイラインGT-R」。長年「スカイラインGT-R」ユーザーと接してきたニスモが、「NISMOヘリテージパーツ」を日本国内にて12月1日より発売します。
R32型GT-Rの専用部品のうち、走行や車検に必要不可欠な重要部品を中心に、既に製造廃止となっている部品について再生産、再供給を検討した結果、先ずは、ハーネス、ホース/チューブに始まり……
オーナーならずとも欲しくなってしまいそうなエンブレムや……
フロントバンパーを始めとした外装部品など、約80もの部品の販売を開始してくれるのです!
公式リリースに記載はありませんでしたが、クランクプーリーの画像も公開されていました。これも再生産されるのでしょう。
R32型「スカイライン GT-R」が現役だった当時部品を供給していたサプライヤーの中には、継続生産が困難な会社もあり、当時と同じ状態で生産することは難しいため、再生産で対応できないものは、代替、リプレイス、リビルトやオーバーホール、NISMOチューニングパーツでの対応を検討しているのだそうです。
再生産は「R33型」&「R34型GT-R」にも拡大予定!
いかがでしたでしょうか?いきなり80点ものパーツ供給を発表した日産。かなりの本気度であることがうかがえます。
さらに!
この「NISMOヘリテージ」活動は継続して行われる、とのこと。R32型のアイテム追加だけでなく、R33型と……
R34型GT-Rへの拡大も検討していく予定なのだとか。
日本メーカーのこうした新しい動きは、GT-Rオーナーでなくても歓迎すべきものと言えるでしょう。自社の博物館にレストア車を展示するだけが文化活動ではありませんよね?今後も日本メーカーのこうした動きが拡大することを願って止まない筆者です。