自動車学校を出たての若葉マークはもちろんのこと、ある程度ベテランのドライバーでも苦手意識をもちがちなのが、車庫入れ。狙った駐車スペースに切り返すことなく停めることができれば「俺、運転上手いんじゃね?」な~んてちょっと自信がもてちゃうことでしょう。
実践するにはちょっとした心構えが大切。「もともとクルマがあったところに戻すだけの作業」と考えれば、部屋を整頓する感覚でスマートな車庫入れだって可能になってきます。
コツを掴めば誰でも上手に車庫入れができる
実は車庫入れはそんなに難しくありません。極論を言えば、必要なところで必要なだけステアリングを回して、周りのクルマや荷物などにぶつかる前にブレーキを踏んでクルマを停止させればよいのです。
車庫から出して戻す操作を繰り返す
車庫入れの練習をしたい場合、まずはクルマを車庫あるいは駐車場から出すところから始めましょう。右でも左でも好きな方へクルマをとりあえず出して、ハンドルはそのままにしておきます。そうしたら、元の場所にクルマを戻してください。動かした時のステアリング操作を逆再生して、クルマを車庫から出した時に通った場所をトレースすれば、車庫にすんなりと入ります。
この練習方法によるメリットは、どの角度からアプローチすればすんなりと駐車スペースにクルマを入れることができるのかを感覚的に覚えることができる点です。冒頭で述べたように「もともと入っていたものをもとの場所に戻す作業」と考えれば、心理的にも余裕ができます。
それを繰り返しているうちに、どれくらい回せばクルマがどれくらい動くのか、左右前後にあとどれくらいスペースが残っているのかなどを自然と認識できるようになります。
内輪差と外輪差に要注意
うまい車庫入れの実践には気をつけておくべきポイントがあります。それが、前輪と後輪の軌跡のズレによって発生する内輪差と外輪差。
前進駐車の際、起こりやすいのが内輪差。曲がる方向側にある障害物を巻き込みやすくなるため、意識していないとボディの後ろ側をガレージの壁や柱にぶつけたりしてしまう可能性があります。
後退駐車の際は、外輪差が生じやすくなっています。曲がる方向とは逆側に膨らんだ軌道を描きやすくなるため、思ったよりも外側に停車してしまうこともしばしばです。
不安に感じたら一度クルマを停車させる
なかなか駐車に自信が持てない間は、諦めも大事。少しでも不安を感じることがあったら、一度クルマを停車させて、サイドミラーやバックミラーなどで周りの様子を確認しましょう。何かしらの心配事を持ったままの運転は危険です。
前方あるいは後方の障害物と車両の間にどれくらいの距離が空いているのかわからなくなることもあります。その際はたとえ不格好でも、クルマから降りてどれくらい距離が残っているのかを確かめてしまいましょう。あとどれだけ動かすことができるのかに加え、車両感覚を養うこともできます。
クルマの大きさを想像しながら反復練習しよう
ちょっとした心構えとカンタンな練習で車庫入れは上達できます。クルマの大きさを想像しつつ、ステアリング操作に対するクルマの動きをいろいろ確かめながら、腕をどんどん磨いてみてください。きっとすぐ満足の行くスムーズな駐車ができるようになりますよ。