ジュネーブ・モーターショーと言えば、多くの自動車メーカーが自由奔放なコンセプトカーを発表することでも知られています。コンセプトこそが重要なので、その多くは走ることすら考えられていません。時折現れる突飛なコンセプトカーの多くは、そういった走れないクルマなんですね。
今年のジュネーブ・モーターショーに出展された水素燃料電池で走るレーシングカー、ピニンファリーナ「H2スピード」も、そんなクルマの一台であると思われていました。しかし、それは間違いだったかもしれません。
ピニンファリーナ H2スピード
ピニンファリーナはイタリアにある小さなカロッツェリアです。当然、水素燃料電池で走るレーシングカーなどといった荒唐無稽な車両を現実に造るなど、コストの面から見ても不可能だと誰もが思っていました。しかし、この「H2スピード」が市販化されるという話が、にわかに現実味を帯びてきました。
10台限定生産!?
ピニンファリーナの親会社は、インドの自動車メーカー「マヒンドラ&マヒンドラ(以下M&M)」になります。です。このM&Mが、「H2スピード」を10台限定生産することを承認したというのです。
最高出力500馬力、最高速度は300km/h
今回、限定販売されるという車両は、FIA認証のLMP2レースカーのシャーシに、GreenGT社と共同開発した水素燃料電池と最高出力500ps以上を発揮する電気モーターを2基搭載するといいます。
このパワートレインにより、0-100km/h加速は3.4秒、最高速度は300km/hに達するというハイパフォーマンスを誇ります。
H2スピードのスペック
- パワートレイン:モーター×2
- 最高出力:503ps/13,000rpm
- 0-100km/h加速:3.4秒
- 最高速:300km/h
- 車重:1,420kg
- シャーシ:カーボンファイバー製
- 前後サスペンション:プッシュロッド式
- トルクベクタリングシステム搭載
価格は250万ドル!
さて、気になる価格ですが、「H2スピード」は250万ドル(日本円にして約2億6千万円ほど)になりそうだということです。水素燃料電池に加えて、ハイパフォーマンスなレース専用車両ですから、まぁ、お安く済むわけはないですよね。
それでは動画もご覧下さい。
いかがだったでしょうか。夢の燃料水素電池搭載のレーシングカー…まさに近未来、これに極まりといった感がありますよね。今度は実車での走行シーンが見たいものです。
参考 – Youtube : PININFARINA H2 SPEED – YouTube、pininfarina-h2-speed-race-car-concept-15