そもそもEV(電気自動車)は加速が鋭い。アクセルを開けて電動モーターが回れば、音もなくスルスルスルっと加速するモデルは多い。プリウスなどのHV(ハイブリットカー)などでもそれは同様で、大人しいスタイルとは裏腹の加速力を持っていたりする。
にしても、である。0-100km/hの加速で”1秒779″というのはスーパーカー級、いやそれ以上だ。
そんなとてつもないEVの世界最速記録を、ドイツにあるシュトゥッガルト大学の学生で編成した「GREEN TEAM」が達成した。
ギネス記録を破った!
記録が出たのは、ドイツ北部にある空港JadeWeser Airportで行われたFomura Studentsというイベント内でのこと。ドライバーはなんと女性で、同大学の学生プリスカ・シュミットさんだ。
オープンホイールクラスにエントリーした彼らは、数日に渡りタイムアタックを繰り返し、7月19日にようやく記録を樹立。ちなみに、以前の世界記録は2014年にチューリッヒの学生が出した1秒785で、ギネス記録に認定されていたものだ。
ベイロンやポルシェを凌ぐ性能
その速さは、この記事一番下の動画を見てもらえば一目瞭然だ。
スーパーカーも真っ青の加速と大記録だが、使用したEVの最高出力はたったの134ps。電力を供給するバッテリーは、出力6.62kwhタイプを搭載。4輪駆動方式を採用しているとはいえ、最新の1000ccスポーツバイクの方がもっと馬力は出ている。
が、車重はすこぶる軽い。なんと352.7ポンド(約159.9kg)! 1000ccスーパースポーツバイクでも車両重量で200kgちょいはあるから、すさまじい軽さだ。
よって、パワーウエイトレシオは2.63pounds(約1.19kg)/ psとこれまた驚異的。この数値は、最速で知られるブガッティ「ベイロン」やポルシェ「918スパイダー」を超えるものなのだ。
スーパーカーを超えるパワーウエイトレシオが、このEVの最大の武器。凄まじい加速力が世界記録の原動力となったのだ。
ちなみに、今回の記録は数週間後にギネス新記録として認定される予定だ。
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