バイクに乗るライダーにはヘルメットは必須ですが、メガネをかけないと運転できない方も中にはいらっしゃいます。
そのためヘルメット内でメガネをかけないといけないことになりますが、ヘルメット内にメガネは非常に窮屈でフレームが側頭部に食い込んで痛い思いをしたことはありませんか?
今回の記事では、メガネユーザーのライダーがヘルメットを被っても痛くなりにくいポイントを解説いたしますので、ヘルメットの買い替えやメガネの新調を考えている方はぜひ参考にしてみてくださいね。
ヘルメットで使うメガネ選びのポイントは?
単刀直入にお伝えすると、残念ながら多くのヘルメットはメガネユーザーのことを考えて設計されていない製品が多く、ヘルメット内でメガネを使うとどうしても窮屈になるケースが多いです。
たとえば、ヘルメットと一口にいっても頭部だけを守るハーフヘルメットやフェイスラインは露出しているジェットヘルメットであればある程度ゆったりとしているので、メガネをかけても問題ない場合もあります。
しかし安全性をしっかりと考えているライダーが選ぶフルフェイスヘルメットですと、メガネを使えるほどスペースはなく、無理にメガネを使っているとフレームが曲がったり、メガネの損傷に繋がります。
フルフェイスヘルメットだとメガネは使えないのかと思われがちですがそうではなく、以下の三つのポイントをおさえてメガネを選ぶとフルフェイスヘルメットでも不快になりにくくすることが可能です。
強い素材であること
フルフェイスヘルメットは頭部全体を守るために全体的にぴったりとした設計になっているので、鼻や口周りなどに多少のスペースはあるものの、耳周りにはお世辞にもスペースはそこまでありません。
そんな窮屈なところに無理にメガネを入れて装着すると、ヘルメットと頭部による圧がメガネにかかり、テンプルを曲げてしまう恐れがあります。
メガネに使われている素材はメーカーなどによりさまざまなものが使用されており、樹脂素材は安価でありしなやかさのある人気素材ですが、曲がりやすいリスクは払拭できません。
逆に圧に強い素材としては、変形に強いチタンやステンレスがあげられ、ヘルメットの圧からも影響を受けにくいおすすめの素材といえます。
細身であること
フルフェイスヘルメットは何度もお伝えしますが、メガネが入り込むスペースはほぼありません。
そのような場合、現在使っているメガネではなく、よりフレームやテンプルが細いスリムタイプのメガネを選ぶとよいでしょう。
街中にあるようなメガネ販売店のメガネの多くは、樹脂を使った、ややぷっくりとした厚みのあるフレームやテンプルが特徴のものが多く、フルフェイスヘルメットには使いにくいです。
おすすめとしては、フレームやテンプルを含めて全体的にほっそりしたメガネであれば問題はありませんが、さらにお伝えするならばレンズに縁がないメガネ(リムレス)がさらにスリムなのでおすすめです。
フレームが透明か薄い色であること
フルフェイスヘルメットに使えるメガネはスリムで、強健なタイプに目がいきがちですが、忘れてはいけないのはフレームや縁の存在感です。
バイクに乗る場合、バイクのタイプによっても異なりますがライディングポジションが異なってきます。
たとえば王道なバイクであるネイキッドタイプであれば、ほぼ背中を伸ばして運転しますが、レーサーレプリカなどは前傾姿勢で運転をするため、そのままでは視線が下に落ちるので、視線をやや上に向けて運転します。
このとき、もしメガネをかけているとレンズをまっすぐに見るのではなく、フレーム(リム)が視界のど真ん中に入ってしまい、運転の障害になる恐れがあるのです。
この危険を回避するためにも、フレームやリムの存在が気にならない透明なものか、視界の中で悪目立ちをしない薄い色のフレームを探すようにしましょう。
メガネに対応したヘルメットを買うのもよし
今あなたが使っているメガネがもしオーダーメイドであったり、もしくは思い出深いメガネで手放したくないような場合、メガネを新調するのは現実的ではありませんよね。
しかし、それでもバイクには乗りたいからなんとかしたいというのが心情ですが、そのような場合はメガネを変えるのではなくヘルメットをメガネにあわせて変えてしまうのがよいでしょう。
数こそ少ないですが、実はメガネの装着を想定したフルフェイスヘルメットがいくつか販売されており、不快感を軽減してヘルメットをかぶることができます。
ヘルメットの大手メーカーから二種類ご紹介いたしますので、ぜひ参考にしてみてください。
ヤマハ YJ-19 ZENITH サンバイザーモデル アンスラサイト
バイクの車両を販売しているヤマハが手がけるヘルメットで、しかも多くの支持者をもつゼニスシリーズにメガネ装着に対応した製品がYJ-19です。
YJ-19はデザインこそ華美ではないものの、そのシンプルさが高級感とバイク本体のデザインを引き立ててくれる名バイプレイヤーといえます。
YJ-19の内装にはメガネのテンプルが挿入できるようにスリット(挿入口)がデフォルトで設計されており、従前のヘルメットのようにメガネをねじり込んで装着する必要がないため、快適な運転をすることが可能です。
オージーケーカブト KAMUI3 STARS
オージーケーカブトは安価であるのに高性能なヘルメットを排出しているメーカーで、多くのユーザーが愛用していることで有名です。
そんなオージーケーカブトのKAMUI3はヤマハ YJ-19のようなスリットはないものの、耳周りにある程度の空間を設けているため、テンプルを挿入しても不快感が少なく、快適にメガネを装着して運転ができます。
また、本品は工夫することでインカムやカメラの取り付けも可能なので、ライダーの数多くのニーズを叶えてくれる万能ヘルメットといえるでしょう。
まとめ
メガネユーザーにとって、しばしばメガネの存在がバイクの運転において支障を来してしまい、ストレスになることがありました。
しかし近年ではメガネもどんどんコンパクトになっていますし、ヘルメットもメガネユーザーのことを想定して設計したものも販売されています。
もし今メガネとヘルメットのことでお悩みであれば、今回のポイントをおさえたうえで対策を練ってみてはいかがでしょうか。