「コカ・コーラ」といえば、言わずと知れた、世界一知名度のある炭酸飲料である。これだけ有名で、またその歴史も長いとなると、コカ・コーラに関する都市伝説も数多く生まれてくる。ウソかマコトか。”筆者にとっては”まぎれもない事実をご紹介しよう。
約20年前のある日曜日、新聞の日曜版を読んでいると、ちょっと気になる記事が載っていた。商社マンのご主人と３歳になる男の子を持つ一人の主婦からの質問だった。
コカ・コーラは飲ませましたか？
日頃の努力の甲斐あってフランス支店に転勤になり、一生懸命仕事をするご主人。やっと３ヶ月ぶりに休みが取れ、一家でスイスの小さな観光地に、週末を過ごすためやってきた。
ところが３歳の子の具合がどうにも良くない。頻繁に下痢を起こし食欲もまったくない。たまらずホテルに相談すると週末で町に一軒しかない医院は休みだそうだ。その時ホテルマンから「コカ・コーラを飲ませましたか？」と聞かれ「何バカなこと言っているんだろう」と思い、とりあえず薬局を探すため町に出た。
一件目の薬局で事情を説明すると「コカ・コーラは飲ませましたか？」と質問され「なにこれ」と思い、別の薬局へ足を運ぶ。とはいえこの町には二軒しか薬局はないのでこれが最後。やはり「コカ・コーラは飲ませましたか？」との質問に愕然。
仕方なく手ぶらでホテルに戻りご主人にこの件を話すと、「そんなバカなことがあるわけないだろう」と一喝されてしまった。夜遅く、子供は脱水症状気味で、いてもたってもいられず「もうこれ以上悪くなることもないだろう」との思いでご主人に内緒でフロントへ行き、コカ・コーラを買ってきて、意識もうろうの息子に飲ませた。
そして、疲れ切って一緒のベッドにそのまま寝込んでしまった。翌朝「ママ、お腹すいたよ～」と子供に起こされた時には本当にびっくりし、あわてて下痢の事を聞いたが、まったく問題ない状態だった。まる一日半苦しんでいたのにわずか４～５時間で治ってしまった。
「スイスではコカ・コーラをこの様にも活用するのですか？ また、コカ・コーラには下痢止めの作用があるんですか？」
というのが質問内容だった。この答えは翌週の日曜版に掲載される予定だったが、それを見る前にアメリカ出張が入っていた。この記事のことなど、まったく忘れて毎日せっせと仕事をし、毎夜取引先のアメリカ人と遊びほうけていたら、四日目に具合が悪くなってきた。それも大がつくほどの下痢、下痢、下痢…。
明日も仕事があるのに、ベッドで寝ていても５分から10分間隔でトイレへ。その時、日曜版の記事を思い出した。
少し落ち着いた時を見計らってホテル内のベンディングマシンへ。冷たいままでいいのか、どのくらいの量を飲めば良いのだろう、と思いながら少しずつ約３分の２ほど飲んでみた。そのままやはり疲れ切ってダウン。
翌朝、とはいっても５時間後に目を覚ますと、何と爽快な気分。まったく下痢の症状がない。食欲もいつも通り。バイキング方式の朝食をたらふく食べて、試しににトイレへ。おお、便が堅い！
以来、筆者にとっての最高の下痢止めはコカ・コーラなのである。その効き目は、はっきり言って100%！
ただ、飲むタイミングがあり、かなり進んだ下痢状態であること。いうなれば液体状態に近いこと。この状態で飲むと、わずか３時間から５時間で完治してしまう。
この20年間何度助かったことか。おかげでいろんな場所に行っても安心できる。だってコカ・コーラは世界中のかなり小さな町にもあるから。
一体どうしてなんだろう。たまたま限界まで下痢して、脱水症状気味の状態になった時コカ・コーラを飲んだから、水分も補給できたし、あとは自然に治っただけなのか。それにしても、コカ・コーラを飲んだあとは急に便意が止まり、わずか３時間ほどで便が堅くなるなんて、やはり不思議だ。
コカ・コーラの名前の由来は、中南米に群生するコカの葉と、アフリカ原産のコーラの実が成分に入っていると聞いたことがあるが。実際コカの葉は高山病などに効くらしく、現地のインディオなどは山を歩きながらコカの葉を噛んでいるのを見たことがある。試しに噛んでみたことはあるが、単なる緑の葉っぱの味しかしなかった。
また、発売当時アメリカでは、薬局で売られたとも聞いたことがある。もちろん現在では麻薬のコカインの原料であるコカが含まれているはずがないのは分かるが。元々薬の成分があるのだろうか。
いくら考えてもわからないし、どうでもいいとも思っている。どう考えたっていいことなんだから。
ちなみに他のメーカーのモノではまったく効かなかった。
※あくまでも筆者の実体験を元に書いていますが、科学的根拠などはございません。
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