今バイク業界では、ヘルメットのシールド内にディスプレイが浮かび上がり、そこからライダーが必要な情報を得る事ができる「スマートヘルメット」が注目されています。まるで、一昔前のSF映画のような世界ですが、日本では既に「SHOEI」がスマートヘルメットの開発を公言していますし、つい先ごろ日本ベンチャーが手掛ける「CrossHelmet X-1」の量産化が発表されたばかりです。
でも、それってヘルメットを買い替える必要があるし、そもそもお高いんでしょ?と思うかもしれませんが、実は手持ちのヘルメットをスマートヘルメット化できるガジェット「EyeRide HUD」の開発が進んでいるんです!
そもそもスマートヘルメットとは?
スマートヘルメットとは「IOT端末」に分類される次世代型のヘルメットです。ちなみにIOTとは「Internet of Things」の略称で、日本語では「モノのインターネット」という意味です。
これからは5Gや超高速Wi-Fiの普及により、PCやスマホ以外の今までインターネットに繋がっていなかった「モノ」がどんどんネットワークに繋がる時代に入ります。例えば、最近ではIOT冷蔵庫や歯磨きが登場しています。
そして、その流れの中で「バイクのヘルメットのIOT化」が進んだ結果生まれたのがスマートヘルメットです!
元々は戦闘機で使われていた技術「HMD(Head Mounted Display)」を応用して、ヘルメットのシールド内にディスプレイを浮かび上がらせることにより、そこにネット経由で様々な情報を表示させることが可能なヘルメットが「スマートヘルメット」です。
スマートヘルメットのメリットとは?
スマートヘルメットの最大のメリットは「ライダーの視線の動きを抑えられること」です。現在主流のナビゲーション方法は、車体にマウントしたスマホのナビですが、この方法では随時スマホの画面を確認するために、視線を前方から一旦逸らさなければなりません。
ところが、スマートヘルメットの場合は、シールド上にナビ画面を投影できるので、前方から視線を逸らさずとも自然にナビゲーションが目に入ります。また、ヘルメットによっては後方にカメラが装備されているものもあり、後方の様子をシールド内に投影できて、目視確認も不要になるのです。
つまり、ライダーがスマートヘルメットを使う上での最大の恩恵は、運転中の視線移動減少による、ライディングの安全性が向上することなんです!
EyeRide HUDの特徴について
今回紹介する「EyeRide HUD」の特徴は、前述したとおり現在使っているヘルメットを「スマートヘルメット化」できる点です!クラウドファンディング生まれのバイクガジェットで、2020年7月に5万円弱で発売される予定になっています。
丸型の本体と、まるでドラゴンボールのスカウターのような小型HMDを手持ちのヘルメットに装着することにより、専用スマホアプリ経由でのネット接続と、シールド内の情報表示が可能になるシステムを採用しています。
EyeRide HUDの公式ページの情報では、ジェットヘルメットでもフルフェイスヘルメットでも装着可能となっており、これを機に一気にスマートヘルメットが普及する可能性がある期待のガジェットです!
EyeRide HUDでツーリングはどう変わる?
ヘルメットに「EyeRide HUD」を導入すれば、メリットが盛りだくさん。まずはツーリング中のルート間違えが劇的に減ることが予想されます!
スマホナビはナビゲーションとして十分優秀なものの、やはり常に画面を見て運転するわけにはいかず、通知を見逃して曲がる場所を通り過ぎてしまいがちです。しかし、シールド内に常にナビゲーションが表示されていれば、視線をずらすことなく安全にルートを確認できます。
それに電話や各種通知などを走行中に確認できちゃうので、いちいちバイクを降りる回数が減り、結果として純粋にバイクを楽しめる時間が増えることも予想されます。
それと同時に、例えば信号待ちの時間で周辺スポットの検索が可能なので、同じくバイクを降りて調べる時間も減らせます。
まとめ:EyeRide HUDは導入する価値あり!
EyeRide HUDはクラウドファンディング生まれのバイクガジェットなので、現時点では実際に発売されるか不透明ではありますが、今までのライダーの常識を覆す可能性を秘めていることには間違いありません!筆者も一口投資したくなってしまったくらいです。