BMWモトラッドから、プレミアムかつハイパフォーマンスな”ハイパーネイキッドモデル”が世界初公開されました。それがバイク版Mシリーズの第2弾として発表された「M1000R」です。
今回は、このBMWモトラッドのMシリーズと「M1000R」について詳しくご紹介していきます!
BMWモトラッドの”Mシリーズ”とは?
クルマ好きであれば”BMW M”のことをご存知かと思いますが、”BMW M”とはプレミアム&ハイパフォーマンスを両立したBMWの特別仕様という位置付けです。このBMW Mモデルは単なるシリーズ名やブランド名ではなくて、BMW M社という研究機関(BMWの子会社)が開発しています。
そんなBMW M社が開発したモーターサイクルが、BMWモトラッドのMシリーズ。その第一弾が上記の2021年に発売された「M1000RR」です。BMWモトラッドの最高峰スーパースポーツモデル「S1000RR」をベースとしており、WSBK(スーパーバイク世界選手権)にすら対応するプレミアム&ハイパフォーマンスなモデルでした。
BMWモトラッド「M1000R」はプレミアムなハイパーネイキッド!
そしてコチラが今回発表された「M1000R」。分かりやすい言い方をすれば「プレミアムなハイパーネイキッドモデル」と表すことができます。注目のエンジンは9月末に発表されたばかりの、「S1000RR」の2023年モデルに搭載されるパワーユニットをベースとした水冷直列4気筒エンジン。つまり、シフトカム機構なのです!
最高出力は154 kW(210hp)/13,750rpm と、同じくハイパーネイキッドの「S1000R」より33 kW(45hp)も高出力化されています。なお、最大トルクは113Nm/11,000rpm です。
シャシーとサスペンションのベースとされたのは「S1000R」。
フロントフォークはオールブラックデザインのスライディングチューブを備えた45mm倒立フォーク。いわゆるクローズドカートリッジインサートであり、独立した油圧ピストンシリンダーシステムが装備されています。新機能は標準のダイナミックダンピングコントロール(DDC)と組み合わせたフォークスプリングベースの調整機能です。
また「M1000R」は「M1000RR」に続き新しいM ブレーキを搭載した2番目の BMW製モーターサイクルとなりました。これはスーパーバイク世界選手権において使われたレーシングブレーキで得られた知見を活かして開発されています。Mブレーキキャリパーは Mロゴと合わせてブルーアルマイトコーティングが施されています。
320mmディスク2枚と新しいラジアルブレーキポンプを装備したブレーキシステムは、公道仕様車が搭載するブレーキシステムの頂点と言っても過言ではないでしょう。ホイールは超軽量の鍛造アルミホイールが標準装備されており、後述する「Mコンペティションパッケージ」としてMカーボンホイールが用意されています。
「M1000R」の外観上のハイライトはこのウィングレットとウィングディフレクターですが、もちろん機能向上のために採用されています。
サーキットにおける速さを追求したもので、フロントサイドパネルの領域にウイングレットが与えられました。これにより高速で可能な限り最高の走行安定性を得ることができます。このウィングレットにより生成された空力ダウンフォースのおかげで220km/hの速度域では前輪荷重が11 kgも増加するよう設計されています。
「M1000R」の上級バージョンが「コンペティションパッケージ」
とんでもないモンスターマシンに仕上げられた「M1000R」には、さらに上級バージョンが用意されています!それがコチラの「コンペティションパッケージ」です。上述したカーボンホイール化のほか外装類もカーボン化が施されています。
エンジン型式 | 水冷4ストロークDOHC4バルブ並列4気筒 |
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排気量 | 999cc |
最高出力 | 154kW(210PS) / 13,750rpm |
最大トルク | 113Nm / 11,100rpm |
車両重量 | 199kg |
全長×全幅×全高(mm) | 2,090×812×1,176 |
最低地上高(mm) | NA |
シート高(mm) | 830 |
変速機 | 6速リターン |
燃料タンク容量 | 16.5L |
タイヤサイズ | 前:120/70 ZR17、後:200/55 ZR17 |
カラー | ライトホワイト、ブラックストームメタリック(コンペティションパッケージ) |
日本導入 | 未定 |
新たに発表されたバイク版Mシリーズの第二弾「M1000R」は、ただならぬポテンシャルを秘めた極上のハイパーネイキッドモデル。
日本導入は未発表ですが、M1000RRと同様におそらく発売されるのではないでしょうか。ちなみに価格はM1000RRが383万8,000円ですので、おそらくその辺りの価格なのではないかと推測します。
円安がどこまで影響を及ぼすか不明ですが、むしろ同価格帯で発売されるのであればリーズナブルに感じてしまいますね。