Mert Uzer氏とCan Uzer氏によって切り盛りされているトルコのカスタムバイクショップBunker Custom Cyclesは、ヤマハ・ヤード・ビルトプロジェクトにも参加しています。そんな彼らが製作したのは、XSR900をベースとしたBunker Chimeraです。特にタンクにこだわりを持たせた彼らのカスタムバイクを、今回は紹介します。
とにかくタンクへのこだわりが深い
Bunker Chimeraを紹介するにあたって必ず触れなければならないポイント、それは言うまでもなくタンクと言えるでしょう。なぜなら、バイクにおいて最も重要な要素であるとビルダーたち自らが述べており、事実としてそれだけの精力をタンクの製作に注いでいるからです。
曰く、Bunker Chimeraのタンクを製作するにあたって、均等の取れたデザインで美しく、そしてとにかく「良い」ものであることに徹底しました。
高品質のカーボンファイバーを素材としたタンクパネルを装着している点や、タンクパネルの製造にあたって手間暇かけた各製造過程(例えばマリングレード製造やUV保護光沢仕上げなど)を設けるなど、プロフェッショナルな手のかけようです。
そもそもカーボンファイバーという素材は製造過程において当たり外れが如実に現れるものですから、サプライヤーと協力して細部にまで徹底的にこだわったという点も頷けます。
タンク以外ももちろんカスタム済み
タンクへの熱意がとりわけ高いということがお分かりいただけたかと思います、しかしカスタムされているのはタンクだけではありません。
タンクをカスタムした際に合わせて交換されるものと言えば、純正シート。しかしこのカスタムバイクではシートが純正のままなのです。
タンクを社外製品にすると純正シートが使えなくなるというのはよくある話(筆者がSR400をレストアした際もデイトナ製アルミタンクだったため純正シートが使えませんでした……)ですが、そのデメリットを払拭しているという点はヤマハ・ヤード・ビルトにピッタリと言えるでしょう。
ネット通販にてタンクの購入が可能
そしてなんと朗報で、Bunker Custom Cyclesが製作したタンクを通販サイトにて購入することができます。このタンクカバーキットの販売に踏み切るために、彼らは約1年半もの年月をかけたのです。
ヤマハ・ヤード・ビルトに習い、タンクカバーキットはボルトオンで装着することが可能となっています。取り付けにかかる時間は9分、実に短時間です。
ボルトオンで誰でも簡単に装着可能なカッコいいタンクカバーキットを販売することができる、こういうことを生み出したことにもヤマハ・ヤード・ビルトは大切な役割を果たしています。
Bunker Chimeraのようなカスタムをしたい、そんな方はいますぐタンクの在庫をチェックしましょう。タンクカバーキットは以下のページで販売されています。
Bunker Custom Cycles
その他のパーツも近いうちに市販化へ
現在はタンクの販売だけですが、フロントマッドガードやくちばしのようなフロントフェンダー、テールユニット、そしてヘッドライトブラケットなどは近い将来市販化される予定だとショップ自ら語っています。特別な設備がなくとも、ボルトオンでカスタムを楽しむことができる、そういう楽しみ方より広がっていくことに期待しましょう。