緊急事態宣言が発令され、今なお広がり続けるコロナウイルス禍。編集部のある東京ではだんだんと交通量も人けもまばらになり、脅威を身近にひしひしと感じる日々を送っています。潜伏期間が長く、そうそう感染を判断できないことも罹患者を増大させており、終息の時期はいまだ見えません。
とはいえ地域によって対応も違えば、人口密度も違い、危機意識もその分違っているのが現状です。バイクは身体を大気に晒した状態で走るから関係ないと、考えているライダーも多いことでしょう。
その上で私共はバイクメディアのはしくれとして、コロナウイルスの脅威を退けるために「ライダーが今すべきこと」を提言していくことにしました。
もちろん、みなさんの環境やおかれた状況によって実践できないことやすべきではないこともあるかと思います。
ここで提案する対策からご自身で判断し、より最善と思われる道を見出してください。
※本記事は2020年4月7日の状況を基に作成しています。
とにかく整備に専念する
外出を控えることが一番の予防策ですが、どうしてもバイクに触れたくなるのがライダーの性。それならいっそ整備に精を出してしまいましょう。走れないことでストレスが貯まると思いますが、その分コロナ禍が去った後の楽しいツーリングを思い描いてください。
あふれるライディング欲求を、バイクのプラモデルやゲームなど別の手段で満たすことも手です。
※4/11追記 メンテナンスまとめ記事をアップしました!
ツーリングはソロで
タンデムをしない限り、身ひとつで走るバイクは感染リスクが低いと考えられます。どうしても走りたくなってしまったら、ソロツーリングはアリかもしれません。目的地は森やダムなど、なるべく開けていてひと気のない場所に設定しましょう。
ですが、複数人のツーリングは別。どうしても人の数だけ感染リスクが上がってしまいます。風にのった仲間のくしゃみや口に含んだドリンクの飛沫などを吸引する可能性が高まります。飛沫は感染経路のひとつと考えられていますし、避けたいところです。
寄り道は厳禁
ツーリングの途中ではどうしても飲食店やコンビニなどに立ちよりたくなりますがそこはグッと我慢。携帯食や弁当を自宅から持っていき、ゴミは持ち帰るようにしましょう。
もちろん、トイレでどうしようもないときは寄らざるを得ませんが、そうしたときは「ソーシャル・ディスタンシング(社会的距離戦略)」を意識しましょう。他者と約2m以下まで近づいてしまうと、感染リスクが発生してしまいます。オープンテラスの店舗ならリスクは低いと言われていますが、それでも距離感には気を使うべきです。
ツーリング時のトラブルでお世話になりがちな、バイクショップへの出入りも同様です。なるべく控えてください。
もし自身がウイルスキャリアであれば、その脅威を持ち込むことになってしまいます。どうしても売上に貢献したければ、ネットショップや電話注文を活用してみることも手です。
事故や怪我は絶対にしない
ひと気がないところというと山道のワインディングや険しい林道がつきものと考えがちですが、それでもツーリングコースはなるべく事故や転倒のリスクが少ないところを選ぶべきです。自分を過信せずいつも以上に余裕をもったライディングを心がけてください。事故を起こそうものなら、どんどんコロナへの対応で逼迫している医療機関にさらなる負担を強いてしまうことになるからです。
ハードなライディングはしない
前述したことを守ればまず起きないのですが、ハードなオフロード走行やモトクロス競技に打ち込むことは推奨できません。怪我もそうなのですが、大きく疲労してしまうと免疫力が低下してしまい、ウイルスに罹りやすい身体になってしまいます。もちろん適度な運動は免疫力の維持につながるので、どうしても身体を動かしたければ自宅での軽いエクササイズやストレッチがオススメです。
神経質なくらい帰宅後はケア
帰宅したらすぐに外出時に着ていたウェアはすぐ洗いましょう。ウイルスが混入している可能性のある使用済みのティッシュやウェットタオルなどはビニール袋で密閉して捨てることが重要です。
手洗いうがいは念入りに。指の間も洗い残しがないよう、神経質なくらいがちょうどいいかもしれません。
また日常を送れる日が来る
コロナウイルスを乗り切るためには、少々の不自由さを感じても一人ひとりの心構えや行動が大切なのは周知の事実です。感染リスクが低いといわれているバイク乗りも無関係ではいられません。
コロナの脅威を正しく知り、慎重に対処してまた日常が遅れる日々を待ちましょう。
待った分、いつもの道を走ろうと、いつものバイク仲間とのツーリングだろうと、格別の楽しさを感じられるはずです。この記事が全国のライダーの役に立つことを祈って。