最近ハイテンポで新車をお披露目し続けるカーティスモーターサイクル。彼らがラインナップとして用意する奇抜な電動バイクは決まって800万円を超える「超高級バイク」です。
そんな彼らが一般市場向けに、ハーレーのLiveWireと同価格である300万円で買えるモデルを用意した、というので早速これについてお知らせいたします。
Curtiss Motorcycle「Psyche」
今回お披露目になったモデルの名前は「Psyche」、他モデルの「ゼウス」や「ハデス」と同じくギリシャ神話に登場する女性の名前で、日本語名は「プシュケー」「サイキ」です。
豆知識ですが、プシュケーは後天的に神に仲間入りした元人間です。ゼウスやハデスのような根っからの神レベル価格ではなく、市政に近い人レベルの価格に落とし込んでいる、という暗喩でもあるのではないでしょうか。
カーティス(旧コンフェデレート)らしいフロントフォークデザインとアームの造形が目立ちますね。そしてSFチックなバッテリータンクとシートデザインが男の子のロマンを実現させています。
各所に隠された奇抜なデザイン
上から見るとわかる通り、意外とスリムな形をしています。シートはまるでロードバイクのサドルのような形状をしており、いわゆるタンクの部分はEVらしくスケルトンデザインで省スペース化されています。
高級感あふれるハンドルとテールランプが所有欲を刺激しますね。リアのモノショックが潔くてシブいです。何気にカーボンパーツを多用しているのもリッチさに拍車をかけています!
LiveWireを凌ぐスペック、残る課題はディーラーサポートか
搭載されたバッテリーユニットの電力は36~72kW、航続距離はおよそ260㎞というスペックです。重量はなんと170㎏と非常に軽量で、取り回しがよさそうです。
ハーレーのLiveWireと比較して、馬力は劣るもののシート高は28.5インチ(72.4cm)とさらに低く、重量はLiveWireのおよそ7割、同価格でありながら航続距離は倍近い、などなど非常に強力なライバルとして登場しました。
ハイスペックEVを求める消費者が「カーティスは高すぎるからLiveWireにしよう」と財布の口をハーレーに向けるのを阻止するべく追加されたローコストラインであるのが何となく読み取れますね。
まとめ
ハーレーは世界各国にディーラーを抱える超大手ですから、カスタマーサポートなどの面においては完敗といっても過言ではありません。
ただ、特にアメリカEV市場において低価格層はZeroが総取り、その上の準高級~高級ラインをハーレーが握ろうとしている現状で、超高級層のみで販売競争をするのは今後のシェア数に響くのでしょう。
ブルーオーシャンに見えていたEV市場に深い楔を打ち込みましたね。今後の市場の動向やカーティスの開発指針に注目していきたいです。
以上、カーティス「Psyche」についてお知らせしました。