電動スクーター・ベスパ「エレットリカ」の上級版「エレットリカ X」が反則技で航続距離200km達成!

2019年発売予定のモデルって、結構沢山あるものですね。これまでスーパースポーツやアドベンチャースポーツをご紹介してきましたが、今回は趣向を変えて電動スクーターです。昨年デリバリーが開始されたベスパ「エレットリカ」の上級版が、どうやら怪しい反則技を使っていることが判明したのであります。

また先駆者として昨冬ホンダがリース発売を開始した「PCX ELECTRIC」の情報も交えてご紹介して行きます。

 

実用サイズの電動スクーターには先駆者がいる!

電動スクーターと言えば、2018年にホンダから意欲的な電動スクーターがリリースされたことを覚えている方も多いでしょう。「PCX ELECTRIC」です。

 

人気モデル「PCX」に新開発の電動パワーユニットを搭載。取り回しがしやすい車体サイズとゆったりとしたライディングポジションを継承することで、市街地などでの快適で上質な走りを実現するモデルとしてリリースされました。

 

動力用電源に着脱式バッテリー「Honda Mobile Power Pack(モバイルパワーパック)」を2個使用する方式が白眉でした。これは集合住宅の多い日本都市部で乗られることを想定した仕様でしょう。充電はモバイルパワーパックを車体に搭載したまま外部電源に接続する方法だけでなく、モバイルパワーパックを車体から取り外してオプションの専用充電器に接続する方法の2種類を用意していました。

なのですが……大変残念なのが一充電あたりの走行距離。わずか41kmと、余りにも走れないのであります。コレは厳しい!そのためか……即市販化とはならず、モニタリングのほか、首都圏でのバイクシェアリングサービスと、観光地でのバイクレンタルサービスの実証実験を日本国内で2019年春から開始する予定とされました。

 

ベスパ「エレットリカ」の世界初公開はEICMA2016!

スクーターも電動の時代だ!ベスパ「Elettrica」はクリーンな電動スクーター!

ピアッジオ社がベスパ「エレットリカ」を世界初公開したのは2016年秋に開催されたEICMA2016のこと。当時はコンセプトのみを表現するプロトタイプでしたからスペック等は明らかにされていませんでした。

それより驚かされたのが、2017年下半期に市販化する、と公式発表されたことでした。もうイタリアンの言うことを真に受けるほどウブではないお年頃の筆者ですが、それでもワクワクしてしまったものでした。

 

EICMA2017にはアップデート版が登場!

航続距離200kmで2018年春に発売!ベスパの電動スクーター「Elettrica」がアップデートされたぞ!

そして予定調和的にスケジュールは遅れまして(笑)、翌年秋開催のEICMA2017でアップデート版が発表されました。この時のアップデートで驚かされたのは、新たに”X Version”なる上位機種の存在が明らかにされこと。

その航続距離も中々のものでして、スタンダードモデルが100km、”X Version”は200kmであると発表されたのでした。定格出力は2kW、最高出力は4kW。この最高出力は一般的な50ccスクーターと同程度ですが、電動パワートレインの利点である立ち上がりの良さを生かして、加速は50ccスクーター以上であるとされました。

が……技術面での詳細は明らかにされず、図々しくもイタリア(ポンテデラ工場)にて製造のうえ2018年春に世界販売を開始すると発表したのです!

 

2018年冬、遂に「エレットリカ」が市販開始!

そんなこんなで、予定通り遅れた市販化ですが、遂に2018年冬、スタンダードモデルの「エレットリカ」が市販化されました!残念ながら日本への導入が未だであること、そしてヨーロッパでは既に納車が始まっている、と言われているのですが、スペックすら公表されておらず……相変わらず適当過ぎるのです……。

しかし……そんなボヤいていられないほど、美しく仕上げてくる辺りは、やはりイタリアン。侮れないのです。

 

あまりに良い感じなので、まずは画像をご覧ください!

どうです?実に素敵なエクステリア。流石はイタリアン・スクーターなのです。

ところが、先にお伝えした通り、技術的側面からは、今もって何も言えない状態。実用性能面では……リチウムイオンバッテリーを搭載。容量は不明のまま。

 

モーターの画像は出てきました。当然のことながら、Kinetic Energy Recovery System (KERS)機能=回生機能を搭載していますので、減速時にはエネルギー回収が可能となります。

そして予定されていた通り、最高出力は4 kW。航続距離は100kmとされました。

 

そして充電についてですが、バッテリーは着脱不可。車載のままで充電することになります。220Vでの充電時間は4時間。バッテリー性能は1000回充電程度は保たれる見込みであり、これは走行距離にすると50,000~70,000km、期間にすると10年程度は大丈夫、という計算だそうです。

航続距離が心配な場合はECOモードを選ぶと、車速が30km / hに制限される代わりに、航続距離は伸びます。

 

どうやら充電は自宅でする設定なのでしょうね。シート下に充電用ケーブルが内蔵されていて、引っ張り出して、タップに挿入して使います。充電時間4時間では、出先では辛すぎますから……。そうした利用環境でも問題ない方にとっては、良く出来た仕組みであると思われます。

また、なんとかヘルメットがシート下に収納できるのも、電動スクーターにしては素晴らしく頑張ったと思います。

 

続いてはライダーズビュー。4.3インチサイズのTFT(液晶)メーターを搭載しています。Vespa Multimedia Platformと呼ばれる機能が搭載されていまして、スマホと車両を繋ぐことができます。今流行中のコネクティビティ技術が投入されておるのです。

残念なのはスイッチ類が普通過ぎることでしょうか?全部タッチパネル式は無理にしても、もう少し何かビックリさせてくれると嬉しい感じがします。

 

ベスパらしくカラーラインナップも豊富でして、スカイブルーのほか、ご覧の4色、計5色が用意されています。

 

「エレットリカ X」はレンジエクステンダー搭載!

ということで、極東の島国に住んでいては、何一つ分からないままの「エレットリカ」ですが、EICMA2018で一つ重要なモデルが同時に公式発表されていました。

そう、上級バージョンの「エレットリカ X」です。それ以上に、このお嬢様も実に素敵ではありませんか……

 

せっかくなので、もう一葉載せておきまっす!

 

さてさて……コチラが上級バージョンの「エレットリカ X」。専用カラーとしてオレンジが採用されています。残念ながらコチラも技術的側面は非公開なのですが……

なんと航続距離は200km! スタンダードモデルの倍にもなるのであります。

 

その理由が凄い!なんと容量の大きいバッテリーを積むのではなく、発電用ガソリンエンジンを搭載しているのであります。BMW「i3」なんかが搭載しているレンジエクステンダーっていう奴です。それを小さなスクーターに搭載したというのだから、コレには驚かされました。

その発電用エンジンとガソリンタンク(容量3L)を搭載するスペースを確保するため、むしろバッテリーパックはスタンダードモデルより小さな物が積まれています。そのため「エレットリカ X」をバッテリーのみで走行すると航続距離は50km。レンジエクステンダーの使用で150kmを追加。合わせて200kmになるのだと言います。レンジエクステンダーのエンジンはバッテリー残量が少なくなると自動で作動します。

 

「エレットリカ X」の発売開始は2019年のいつか(笑)

そしてですね……またまた全く信用ならないことに……ピアッジオ社が「エレットリカ X」を2019年のいつかに市販する、なんて言っているのです。絶対に2019年には出ないでしょう。でも期待したい……そんな悩ましくも美しい、そして電動スクーターと呼ぶには反則の荒業を投入された「エレットリカ X」。

スタンダードモデル「エレットリカ」と共に本稿執筆時点では日本での発売も未定です。導入された暁には、続報を打ちまっす!