先日、新型ハーレーの「スポーツスターS」がホットロッドカスタムショーで初お披露目になりましたね。そして同時に、日本限定モデルであり空冷スポーツスターの最終モデルとなる「フォーティーエイト ファイナルエディション」が発表されたのです!
スポーツスターの歴史を振り返ると共に、愛され続けた従来の空冷スポーツスターの初代モデルと現行モデル、そして最終モデルを眺めていきましょう!
空冷スポーツスターの系譜を振り返る
このWL系を源流とするサイドバルブを4カムエンジンを搭載する「Model K」をベースとして……
当時の市販車としては時代に追いつくOHVエンジンにアップデートした軽量なスポーツモデル、それが1957年に生まれたスポーツスター「XL」。空冷スポーツスターの元祖でございます。アメリカ市場に大量に流れ込むイギリス製バーチカルツインエンジン搭載車を迎え撃つべく企画されたのがスポーツスターでした。
その目的は果たされぬ結果となりましたが、60年代のアメリカ市場はトライアンフやBSAに、70年代からは日本勢に制圧されたのはご存知の通りでしょう。
それでも空冷スポーツスターは、XRをはじめとするアメリカンレーシングバイクのベースとなったり、またスポーツライディングを愛するハーレーバイカーに愛されたり、あるいはカスタムベースやエントリーモデルとしても高く評価されました。
1977年には、Willie G.デザインにより開発販売されたモデル「XLCR」が登場しました。“CR”とは、もちろん”Cafe Racer”の頭文字。その名の通り、ビキニカウル+シングルシートにキャストホイール、排気系を含めてブラックで統一されたカラーリングは今見ても実に新鮮ですね。
最後の空冷スポーツスター「フォーティーエイト ファイナルエディション」
そして水冷の新開発エンジンを搭載した「スポーツスターS」の登場と入れ替わるように、約35年続いた空冷エボリューションエンジン搭載のスポーツスターが姿を消すこととなりました。その最終モデルが、日本限定で1,300台が発売される「フォーティーエイト ファイナルエディション」です。
今回のヨコハマホットロッドカスタムショーで最も話題を集めた一台といっても過言ではないでしょう。
どうしても言っておきたいのは、この空冷エンジンの美しさ!エンジンスペック的に少し物足りない感じが否めないものの、それでも総排気量1,202ccの空冷4OHV2バルブV型2気筒エンジンの造形美と乗り味のダイレクト感は唯一無二でしょう。
一般的な最終モデルではなく限定モデルですので、限定モデルの特別なパーツとして、このボバーソロサドルのほか、
シリアルナンバー入りのサイドカバーや、ノスタルジックなデザインのハンドグリップが付きます。さらに、
バーアンドシールドのエアクリーナーカバーや、クラシックタイマーカバーも装着し、空冷スポーツスターの最後を飾るに相応しい特別感溢れる仕様となっています。
カラーラインアップは、会場でアンベールされたブラックだけではなく、リーフブルーとホワイトサンドパールの3色が用意されています。ブラック以外の2色は2021年モデルで設定されていなかったので、希少価値が高いと言えます。
そして気になるお値段ですが、ブラックは179万9,600円(税込)、リーフブルーとホワイトサンドパールは183万400円(税込)となっております。全国の正規ディーラーでの予約を経て、2022年春から納車されるそうです。
SR400ファイナルエディションしかり、この空冷スポーツスターも即完すること間違いなしなので、最後の空冷スポーツスターが欲しい方は急いで予約することをオススメします!