「イタリアンパッション、アメリカンマッスル」
なんてパワーワードでしょう。熱くロマンの滾るこのフレーズを掲げるのは、カナダ・マリブに拠点を構える「GT MotoCycles(以下GTM)」という、日本ではなかなか聞かないカスタムショップ。
そんな彼らが最近、とんでもないオリジナルバイクを組み上げて、あまつさえ量産化の話さえ上がっているのですから仰天です。
マッスルなカスタムバイク「GTM-01」
見てください、この雄々しくも無駄のない洗練されたボディ!モトグッツィTontiのフレームと、平行リンク式(別名CARC)片持ちスイングアームをくっつけ、由緒正しくもワンオフなボディラインを築いています。
心臓部にはGTM自社製のレース仕様にカスタムアップした1380㏄グッツィモーターを積んでいます。
モトグッツィV7のものらしきタンクと、独特な90度のVツインがモトグッツィらしさをしっかり残していますね。原型クラッシャーでないところに好感が持てます。
充実したカスタム内容!金持ち仕様だなこりゃ…
GTMはカスタムパーツも自社生産している自給自足なカスタムショップ。自社製品をモリモリに盛り込んでバイクの乗り心地を最大限に昇華させています。
軽量化・強度増しされたGTM製フレーム、GTM製レーシングクラッチ、GTM製排気システム。
Marzocchi製50㎜フォーク、Matris製ショック、Marchesini製のアルミ鍛造ホイール、Brembo製キャリパー&ローター。
Motogadget製のBluetooth対応キーレススタート&速度計、GTM製LEDヘッドライト、GTM製フレーム内蔵型ウィンカーなどなど。
どっからどうみても高級車仕様ですね。あと、地味にシートがパンチングレザーなのがたまんないっす!
フレームの大改造やセットアップなども込みで考えると製作費は300万円を超えるのではないかと推測されます。
しかしどうやらこのエレガントなカスタムバイクに魅入られてしまう人は数多いらしく、カスタムショップには「いくらなの?マジで買いたい!」というカスタマーの声が殺到しているそうです。
そしてついに量産化のお話が……?
量産型「GTM-02」プロジェクト始動
かつて1976年に始まったモトグッツィのルマンシリーズは今でも語り継がれる傑作バイクではありますが、どうせなら現代モデルも欲しいですよね。どうやらGTMも同意見らしく、次の「GTM-02.x」はルマンリスペクトのモデルになるそうです。
さすがにわざわざリアサスとフレームをそれぞれ購入してくっつける、というのはコスト的にも手間的にも大変だったようで、それなら最適なオリジナルフレームを作っちゃおうとプロトタイプの設計を始めているようです。
実際に4130クロムモリブデン鋼を使用してフレームを試作していますね。
更にエンジンやリアサスを組み込んじゃったりして……?
あらまあ!次の試作モデルができちゃった!こちらはGTM-02プロジェクトの初プロトタイプ「GTM-02.2」だそうで、実際にカスタムパーツもモリモリで組み上げてみたようです。
ABSも装備できるようにもなったそうです。Marchesini製ホイール、Kineo製スポークを採用し、サスペンションはカスタマーの要望によってMatris製、Mupo製、Ohlins製から選べるようになっています。ブレーキシステムもBrembo製、Braking製、Discacciati製から選べるそうです。
シート下にはMotogadget製の電飾が収まっています。心臓部の周りにギュッとまとまったパーツ類が男のロマンをくすぐりますね!
待望のGTM-02.x(製品版)は最終的に1440㏄エンジンを積む予定だそうで、お買い求めは2019年秋からできるそうです。こりゃもうワクワクが止まんねえや!
ちなみにGTMはホームページがとってもクールで魅力的なので、ぜひ一度ご足労お願いいたします。パーツもオンラインで購入できるので、セルフカスタム好きにはたまんないっすよ!