オリンピック競技にもなっているメジャー競技の記録から、世界一小さな公園、世界一大きな動物などあらゆる世界一が認定されているのが、ギネス世界記録です。
もちろんバイクに関するものもあります。2020年に更新されたものの中でひと際目を引いたのは、曲芸的な走りでスピードを競うものでした。
逆立ちして高速走行!?
突然ですが、みなさんは逆立ち得意ですか?小学生のころには体育でやらされた方も多いことでしょうが、大人になってくるとさすがに……。筆者はもちろんできません。
でも世の中は広いもので、なんとバイクの上で逆立ちしちゃうなんて人もいるんです。それだけでも驚きですが、そのまま122km/hまでスピードを出すなんて正気の沙汰じゃないですよね。
そんな荒業を実現し、2020年にギネス認定されたのがイギリス在住のプロスタントライダー、マーコ・ジョージ氏。タンク上面をある程度平らに加工したエクストリーム用のバイクを使ったと推測されますが、それでもこの姿勢はスゴすぎです。
ネイキッドだとウインドスクリーンもありませんし、100km/h越えともなると普通に乗っていても結構な風圧がかかってきます。姿勢の維持にも力を使いますし、体全体で風を受けるともなるとかなり鍛えていないとまず耐えられません。
実際にマーコ氏は挑戦しようと思い立ってから3年ものあいだ練習を続け、7か月の肉体改造を行ったそう。しかも、練習を開始してから常に体のどこかに痛みを感じていたというから、いかに体への負担が大きかったかをうかがわせます。
まさに努力と執念で達成した記録だったというわけです。
おまけ:電動カートでスーパーカー並の加速を記録!?
2019年6月9日、スペインのヴェレンシアにて、電動カートによる停止状態から時速60マイル(約97km/h)を到達するまでの時間測定で、2.218秒という最速記録が出されました。
この数字だけではスゴさがわかりずらいので、代表的なスーパーカーの0-100km/h加速の一例を挙げてみると……
- ブガッティ・シロン:2.5秒
- ランボルギーニ・アヴェンタドールSVJ:2.8秒
- フェラーリ488GTB:3.0秒
となっています。少し到達速度が違うとはいえ、電動カートでスーパーカー並みの加速を叩き出していることがハッキリしてきますね……。見るからに軽い車体で体もむき出しともなると、とんでもないスリルが味わえそうです。
しかも、今回記録を叩き出した電動カートはプロトタイプとのことなので、まだまだ記録が伸びる可能性も秘めています。今後の展開から目が離せません。
書籍情報
「ギネス世界記録2021」
発売日:2020年11月18日(水)