国産バイク4大メーカーは、さまざまな事業を行う大企業です。国産メーカーよりも小規模な海外バイクメーカーも他ビジネスで業績を上げている企業はいくつも存在します。そんな知られざるバイク製造以外の事業について紹介します。
これもバイクメーカー!?バイクメーカーの事業内容は多種多様
世界No.1バイクメーカー・ホンダは、バイクだけでなくクルマ、船外機、さらには航空機までさまざまな事業を展開するモビリティメーカー!さらにスズキも軽自動車や小型車の製造を主力にし、13億人の人口を抱えるインドで50%近いクルマのシェアをもつ自動車メーカーです。
国産メーカーはバイク製造事業だけでなく多岐にわたる事業を実施し、我々の知らないところで高い実績のある事業を展開してたりします。
これは日本メーカーに限らず、海外のメーカーでも同様でBMWだけでなく、ハスクバーナーやピアッジオもバイク以外の事業で実績を上げていたりもします。
FRPプールの国内シェア9割はヤマハ発動機
ヤマハはバイクだけでなくボートや船外機、クルマ用エンジン製造などさまざまな事業をおこなう企業です。そんなヤマハ、実はプール設営においても国内トップシェアを誇ります。
国内に設営されるプールの6割がFRP製を占め、FRPプールの9割がヤマハ製。
我々が利用したことあるFRPプールもほとんどがヤマハが作っていたというです。
国内三大重工メーカーのカワサキ
カワサキ(川崎重工業)は新幹線や航空機まで輸送用機器を幅広く開発・製造する重工メーカー。三菱重工業、IHI、そしてカワサキは国内三大重工メーカーであり、カワサキがバイク事業を開始したのは1958年からです。
現在は企業内の売上実勢のうち航空宇宙システム事業に次ぐ2番目の売上高になっています。一方で鉄道事業は低迷が続き、金花芳則社長は鉄道車両事業からの撤退も示唆していることを発表しています。
高度経済成長で象徴的だった新幹線0系から最新のE956形まで全車両をカワサキが作ってきましたが、カワサキの手を離れるとなんだか寂しい気がします。
実は家も作っていたスズキ
スズキはミニハウス(小屋)・平屋住宅・注文住宅を手掛ける「スズキハウス」を展開しています。
トヨタは1975年に住宅事業に進出して現在「トヨタホーム」を運営していますが、スズキは1967年に「スズキ不動産」を設立し1974年には住宅部門にも進出しており、トヨタより先に不動産・住宅業界をしています。
しかも、鉄鋼系の「平屋建て・ミニハウス」のおいて、スズキハウスはパイオニア的な存在で住宅分野で高い技術力をもっています。
スウェーデン王室御用達だったハスクバーナー
スウェーデンのモトクロスバイクメーカー・ハスクバーナーは、チェーンソー、芝刈り機など農林造園機器やミシンもを生産している企業です。
ハスクバーナーは今から330年前の1689年にマスケット銃のメーカーとして設立し、スウェーデン王室に銃を納めるほどの由緒正しいメーカーです。
バイク製造は1903年に開始し、バイクメーカーとしては非常に歴史あるメーカーでした。
しかし、2007年にBMWがバイク部門を買収、さらに2013年にKTMの親会社ピエラ・インダストリーAGに買収されたため、現在、ハスクバーナーのブランドはKTMの傘下にあります。
そのため、KTMとハスクバーナーの車種にはフレーム、エンジンを共有する姉妹車いくつか販売されています。
3輪自動車市場で名をはせたピアッジオ
ピアッジオはイタリアのバイクメーカーで、現在7つのブランドを保有する欧州最大手のバイクメーカーです。
ピアッジオはホンダ、ヤマハ、スズキに次ぐ世界第4位のシェアを持ち、セールスは欧州だけでなくインドや東南アジア諸国でも高い人気をもちます。
そんなピアッジオは世界最大の3輪自動車メーカーでもあり、タイを走るトゥクトゥクはピアッジオの3輪自動車が走ってたりもします。
また、3輪自動車のピアッジオAPE(アぺ)は戦後間もない時期から現在も生産されるロングセラーモデルであり、世界の3輪自動車市場をけん引してきたメーカーなのです。
バイク製造は産業発展に大きな功績を残した
バイクの開発・製造から全く異なる他事業で成功したメーカーを見ると、バイクは新しい産業を次々と生みだしてきました。
バイク進化は世界の産業発展を物語っていると言っても過言ではありません。