KTM DUKEをカフェレーサーに!? 不可能を実現した驚きのテクニック

都心部に小さなワークショップを借り、初めて手掛けたカスタムバイク。ロマンを抱えたひとりの漢が織りなす物語の第一章は、一般的には大きな壁にぶつかり、くじけそうになることが定番ですが、どうやらPaul Ling氏には当てはまらなかったようです。

 

今回取り上げるバイクは、ロンドンで金融経済界に20年身を浸したPaul Ling氏が、初めて手掛けたとんでもないカスタムバイク。カフェレーサー仕様へとカスタムされた元KTMネイキッドバイクです。

 

カスタムビルダーとして初めて組み上げた記念すべきカスタムバイク

写真のカスタムバイクはオーストリアのバイクメーカー、KTMのDUKE 690をベースとし、Paul Ling氏によって製作された「The Hawkhurst Harrier」です。そして彼にとってこのカスタムバイクは、生涯で初めて製作した記念すべきカスタムバイクでもあるのです。

 

曰く、記念すべき第1号カスタムバイクにKTM DUKE 690を選んだ理由は、たまたまディーラーにこの車両が過剰在庫となっていたから、とのこと。何でするのかではなく、何をするのか(つまりカスタムバイクを生み出すこと)にこだわっているというLing氏の意思の表れとも言えるのではないでしょうか。

 

KTMバイクベースを感じさせないスタイリッシュで美しいデザイン

バイクへの見識の深い読者の皆様ならご存知のことかと思いますが、KTM DUKE 690はモダンなデザインのネイキッドバイクで、エンジンは690ccの単気筒4ストロークエンジン。今回取り上げているPaul Ling DUKE 690にはその面影がほんのりと残っているとしても、見た目はほとんど別物となっています。

 

外見的特徴に目を向けてみましょう。タンク、シートそしてテール部分が全て一体となっていることに気がつきます。これはユニボディと呼ばれるもので、米国アップル社の製品であるiPhoneやMacBook Airなどにも使われている技術です。

 

1枚のアルミ板から生み出した製品となっているため繋ぎ目もなく、シンプルでありながらスタイリッシュ、機能美すら感じさせるデザインで、このバイクを語る上では外すことのできない特長となっています。

 

ネイキッドタイプやオフロードタイプそしてレーサータイプetc、総じてタンクからテールにかけてのボディラインはタンクからシート中央にかけて下がっていってテールに向かって上がっていくようなものが多いです。

 

しかし、Paul Ling DUKE 690ではタンクは上方へ向かってテール部が下方へ向かうようなデザインで、ユニボディ全体で菱形のような形を生み出しています。リアタイヤととユニボディのクリアランスも広く、全体的にバイクが引き締まった印象です。

 

ボディ下部にはアルミ製燃料タンクを搭載。燃料ポンプは純正のものを使用していて容量も大きく、航続距離も期待できそうです。

 

純正カラーはオレンジ・ホワイト・ブラックがメインカラーとなっているに対して、このカスタムバイクはボディ全体の配色にグレー・シルバー・ブラックの3色がメイン。カラーリングの統一感もさることながら、モダンかつスタイリッシュなデザインとなっています。

 

ユニボディやブレーキディスクなどのシルバーとフレームやフロントフォークにタイヤなどのブラックの中で、ハンドルグリップとシートのブラウンカラーが全体の雰囲気に柔らかさを与えて良いアクセントとなっているのもポイントです。

 

実在する戦闘機のイメージを活用したデザインへ

航空学的要素が随所に詰められている点も重要なポイントになります。ユニボディ後方からサイド出しのようになっている左右各4本出しマフラーはスピットファイア(スーパーマリン社が開発した戦闘機、第二次世界大戦で活躍)を模したもので、Paul Ling氏のカスタムバイクへのこだわりやアイデアを表すものです。スイッチ類には真鍮を採用してシルバーカラーにするなど、細部までこだわりが為されています。

 

買い手、募集中

Paul Ling氏は次のカスタムバイクプロジェクトに必要な資金を調達するためにこのバイクの嫁ぎ先を募集しているとのこと。気になる方はOld Barnstormer MotorcyclesのFacebookページやInstagramページにて問い合わせをしてみてはいかがでしょうか。

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