アプリリア「RSV4」といえば、V型水冷4気筒1,000ccエンジンを搭載したスーパースポーツ・モデル。もちろん日本でも販売されているのですが……、この度、同社が発表した「RSV4 R FW-GP」は、正真正銘、超本気プライベーター向けモデル。しかも、Moto GPレーサー直系テクノロジーを搭載、そのうえファクトリーレース部門によるサポートも含めたパッケージ商品です。
Aprilia RSV4 FW-GP
コチラが今回発表された「RSV4 R FW-GP」。同社では昨年も世界各国のレギュレーションに則った形にして、”Superstock”と”Superbike”を戦えるレーサーを市販していました。
が、2017年シーズンより、それをMoto GPにまで拡大したのです。それが「RSV4 R FW-GP」です。
右に見えるのは、同車に搭載されるエンジン。当たり前ですが、同社製市販車の中で最もパワフルな仕様となっています。ボアはMoto GPクラスのレギュレーションに適合する81mmに、それに合わせてストロークは 52.3mmから48.5mmへと変更され、999ccを保っています。
もちろん変更点はそれだけではありません。
ニューマチックバルブ機構(バルブスプリングを排して、圧搾空気を利用してバルブを閉じる)を採用。2015年に同社が走らせたMoto GPレーサーに極めて近い構造とされています。
その結果、最高出力は250馬力以上に達するとされています!
車両の構成パーツやスペック等は公表されていませんので写真から判断しますが、フロントフォークはオーリンズ製倒立FGR、フロントブレーキはオーリンズ・モノブロックでしょう。外装類にカーボンが多様されていることに、まったく驚きはありません。
「RSV4 R FW-GP」の凄さは、車両そのもにあるワケではありません。
ファクトリーチームによるサポートも!
同社では、本車両のユーザーは「truly special treatment」を受けることが出来る、と明記しています。どれくらいスペシャルなのかと言うと……、
- イタリア・ノアーレにあるレース部門へのご招待
- 車両の細部は、ユーザーの好みや予算に応じてオーダー可能
- 納車はレース部門エンジニアによる手渡しか、ノアーレでの引き渡しを選択可能
- Moto GP期間中はパドックパスを提供
- Moto GP期間中にレース部門エンジニアによるマシンセッティング講習
などなど、盛りだくさんです。
サービス内容から、同社では、この「RSV4 R FW-GP」を、超本気プライベーターのほか、裕福な方に向けたスペシャルな商品として提供する積もりであることが伺えます。リリースにお値段すら記載していないのは、本当に限られた顧客に向けたサービスである、ということなのでしょう。