日本国内では同じスーパーチャージドエンジンを搭載するツアラー「Ninja ZX」を発売することで、お茶を濁しているカワサキ。しかしヨーロッパでは相変わらず「Ninja H2」がスーパーチャージドエンジン搭載モデル・公道仕様の頂点として君臨しております。
そして、その2019年モデルが、更にパワーアップを果たしているのであります!
「Ninja H2」2019年モデルがパワーアップ!
さて、コチラが今回ヨーロッパで発表された「Ninja H2」2019年モデル。何が凄いって……ユーロ4規制に適合しつつ、200PSから231PSへと、大幅なパワーアップを実現しているのであります。200PSの「Ninja H2 SX」が発売されたことで、ヨーロッパのイケイケな方は「ツアラーと同じかよ……」となるところでしたが、2019年モデルの「Ninja H2」では軽~く違いを出して来ました。そのうえ、燃費は旧モデルと同等ということですから、このスーパーチャージドエンジンには、まだまだ余裕があるようです。
川崎重工の公式リリースには、以下のように記載されています。
優れた燃費性能を持つ「Ninja H2 SX」のバランス型スーパーチャージドエンジン開発で得たノウハウを活用し、エンジン効率を高めた998cm3水冷4ストローク並列4気筒スーパーチャージドエンジンを搭載。エアフィルター、インテークチャンバー、スパークプラグといった主要部品を「Ninja H2 SX」と共用とし、231PSを実現しています。
ということで、川重の主張としては「Ninja H2 SX」のノウハウを生かした……という感じですが、周辺パーツをチョコチョコっと変えて31PSパワーアップしている現実を見ると、ちょっと違うかな、と思われます。
車体周りでも、2018年モデルから変更があります。エンジンがパワーアップしたのですから、その対応が求められるわけです。
ますはフロントブレーキ。ブレンボ製「Stylema」モノブロックブレーキキャリパーが新たに採用されております。ブレンボのストリート用モノブロックキャリパーラインナップより、最新かつ最上級モデルでございます。従来モデル「M50」と比較して小型・軽量化されており、ブレーキ性能の向上にも貢献します。
またブリヂストンの最新タイヤが「BATTLAX RACING STREET RS11」が奢られます。
「Ninja H2 Carbon」も同じくアップデート!
ちなみに今回のアップデートは、カーボン製外装をまとう「Ninja H2 Carbon」にも、同じように施されています。ということでエンジン・車体に続く、変更点の続き。
川重的には、(日本国内では)今回の目玉としているのが、カワサキ初のスマートフォン接続機能。Bluetooth機能を搭載しており、スマホとの相互通信が可能です。専用スマホアプリ「RIDEOLOGY THE APP」を使用して、車両情報や走行ルートを確認したり、電話やメール着信をインストゥルメントパネルの液晶スクリーンに表示させることができます。
まぁ実用的ではありますし、これからのモーターサイクルでは必需装備になって行くものでしょうが、本車両を買い求めるライダーさん的には「あっ、そ……」という感じでしょうね。
同じく装備品の改良点として、様々な情報を機能的に表示するフルカラーTFT液晶スクリーンの採用があげられます。
スクロール可能なマルチファンクションウィンドウと表示モード選択機能(4モード)を備えています。走行状況やライダーの好みに応じて、スーパーチャージャーの過給圧 / スロットル開度 / ブレーキ効力 / 前後加速度の中から必要な情報を視覚的に表示させることができます。
また、周囲の明るさに応じてスクリーンの明るさを調節する自動調光機能により、高い視認性を確保します。
その他、 傷を自己修復する特殊コーティング塗装の「ハイリーデュラブルペイント」の採用、全灯LED化が実現されました。
ハイエンドモデルとして、どれも当然のことでしょう。
カワサキさん、「Ninja H2」国内販売しちゃってよ!
ということで、今回は、川重の公式リリースとKawasaki Bikes UK のリリースから、パワーアップされた「Ninja H2」2019年モデルをご紹介してみました。
公道を走れる夢のようなモーターサイクル「Ninja H2」ですが、残念ながら日本国内では販売されていないませんね……。最近はスピードリミッターの自主規制の件など、国内メーカーも、ちょっと良い感じになってきています。ここはすっ呆けて、「Ninja H2」を国内販売して欲しいものです。そんな簡単なら世話ないですかね……