3Dプリントで快適&イケメンに。トライアンフのクルーザーから目が離せない!

Viba Qora

高い自由度の造形が実現できることから、近年注目を集めている3Dプリンター。年平均20%以上で市場規模が成長していくと予測されているほどです。

 

その風はカスタムバイク業界にも確実に吹いてきていて、3Dプリントで各種パーツを作製するビルダーも増えてきています。

フランスのカスタムショップ「VIBA」もそのひとつ。例えば、トライアンフ「ボンネビル ボバー」をベースにしたカスタムバイク「Qora」では、シートフレームや吸気系のパイプに金属3Dプリンターで印刷したパーツを使用しています。

 

シンプルでトラディショナルなマシンが、どのようにVIBAの手によって気品あふれるイケメンバイクに生まれ変ったか早速見ていきましょう。

 

ベース車は現代のボバースタイル「ボンネビル ボバー」

トライアンフ「ボンネビル ボバー」

ボンネビルはトライアンフにとって、由緒あるモデル名です。1959年から製造を開始しており、一時ラインアップから消えることがあっても、その度に復活を果たしてきました。

 

そんな名前を受け継いだ一台が「ボンネビル ボバー」。いわゆる「ボバースタイル」のバイクで、1930~1940年代にアメリカで流行した、とにかく無駄な装備を削ぎ落としたスタイルをとっています。短く切り落としたフェンダーやシート、フレームで後輪からの衝撃を支える機構のリジットフレームなどがその特徴です。

 

ただ、完全なリジットフレームとなると衝撃が吸収しきれないので、ボンネビル ボバーはシート下にリアサスペンシションが設置されていて快適性を向上させています。まさに現代的な機構を伝統的なスタイルに盛り込んだバイクなんです

 

クラシカルスタイルを先進的に変えた3つのポイント

Viba Qora

冒頭で触れたように、そうしたボンネビル ボバーに3Dプリンターを活用したのが「Qora」です。VIBAのセンス溢れる仕事は3つの特筆すべきポイントから成り立っています

 

上品さの中に攻撃性を感じさせる黒一色の車体

Viba Qora

一目見てまず気がつくのが、ほとんど全てのパーツがブラックアウトされていることです。本来はスポークでクラシカルな印象のホイールまで変更されているほど。まるで黒いドレスをまとったようで、上品ささえ感じられます。

 

しかし、どことなく触ると怪我しそうな攻撃性も匂わせています。その秘密は太くたくましい印象のフロントフォークカバーにアリ。ボバースタイルにもかかわらずバイク前方のパーツが大きく設計されているのです。

車体前方からのワイルドさで見るものの心をグッと掴みながら、後方へスッキリと流れていくスタイルで気品を演出。VIBA流のボバースタイルといえます。

 

快適性を損なわない攻めたボバースタイル

ボバースタイルの原点は「とにかく軽量化」という考え方。Qoraも同様に、フロントフォークを含む一部のパーツを除いて軽量化が成されています。

燃料タンクは側面が平らになっていたり、前後のフェンダーは短くカットされていたりといった具合です。特にフロントフェンダーはまるでフロントフォークの一部のようで、パット見では存在しないかのようにすら見えます。

 

しかし、その短さも厳密に計算されたもの。走行中に飛んでしまう小石や泥からバイカーやバイク本体を守れるギリギリの長さで設計されているのです。

 

3Dプリントによる、一味違う細かな造形

Viba Qora

全体的にツルッとした光沢のあるボディが一転、サドルの内側はこのとおり。この黒いダイヤモンドを敷き詰めたような複雑な形状は、3Dプリンターならではでしょう。デザイン性と高級感をガツンと向上させています。

 

ヨーロッパの街並みによく映える黒い車体

VIBA Qora

Qoraの上品かつイケメン、そしてどこか攻撃的なスタイルは、イギリスのバイクをベースにフランスのビルダーがアレンジしただけあって、ヨーロッパの街並みによく合いそうです。

VIBA流の3Dプリントを使った最新カスタムも、3Dプリント自体の成長も目が離せません。アツい流れがカスタム界隈にもきていますね!

じゃこ

じゃこ

元バイクメーカー勤務で現職エンジニアのバックパッカーです。国内外の旅行先でツーリングするのが好き。最低限の仕事をしながら旅していた世捨て人。