台湾は台北を拠点に活動するインダストリアルデザイナー「HTH Design Studio」が、これからの電動モビリティ時代を想定し、折りたたみ式電動カーゴバイクのコンセプト「RHAETUS」を3DCGにて制作しました。
近未来感あふれる優れたデザインもさることながら、カーゴバイクの可能性を最大限に引き出すべく斬新なアイデアが盛り込まれた電動カーゴバイクです。
カーゴバイクの可能性を広げる革新的な電動バイク「RHAETUS」
大容量の収納スペースと高い操作性を備えた電動カーゴバイク コンセプト「RHAETUS」。
このデザインが誕生したきっかけは、デザイナーのSean Han氏が大学3年生の時にオフロードで使用するカーゴバイクをデザインしたことがきっかけとなり、今回のデザインコンセプトを思いついたそう。
カーゴバイクという乗り物を単なる”ツール”としてではなく「もっと生活に溶け込ませたい!」という想いからこの形になりました。
市販のカーゴバイクはフロントに収納スペースがあり、荷物やペット、子どもなど、さまざまなヒト・モノを乗せることができますが、車体サイズが大きいため一般的な移動手段としての使用にはあまり適していません。
このことに着想を得て、”折りたたみ式”という非常にユニークな機能を備えた電動カーゴバイクのコンセプト「RHAETUS」が誕生しました。
ご覧のとおり、RHAETUSはフロントの収納部が折りたたみ式となっており、「収納モード」と「移動モード」に切り替えることができます。
収納モードでは車幅1,000mm、移動モードでは車幅670mmとスリムにトランスフォームします。
夜間走行時の視認性と安全性を考慮し、カーゴの前後には照明が配置されています。
折りたたみ式を可能にするため、カーゴ底面にスライド式ブラケットを採用しており、容易に伸縮できるようになっています。また、カーゴの中間部分は防水ターポリン生地で作られています。
操作性・視認性に優れたデジタルディスプレイ
RHAETUSは標準装備でナビゲーションシステムが組み込まれたデジタルパネルを備えており、走行モード切り替えや速度、バッテリー残量が一目で確認できる設定です。
- (a)ナビゲーションモード
- (b)スイッチングモードインターフェース
- (1)速度
- (2)バッテリー残量
- (3)ヘッドライト / TCSシステム / ブルートゥース
- (4)ウィンカー
- (5)モード表示
- (6)ライトモビリティモード
RHAETUSのスペック
全長×全幅(mm) | 2,045×1,105(折り畳み時:670) |
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ホイールベース(mm) | 1,555 |
シート高(mm) | 790 |
カーゴ容量 | 最大172L(700×500×480mm) |
RHAETUSは数々のアワードを受賞している
- 「デザインタレントアワード2022」受賞
- 「ヤングピンデザインアワードプロダクトデザイン2022」受賞
- 「ヤングピンスポンサーアワードプロダクトデザイン 2022」ペガトロンコレクションアワード
- 「KYMCOデザインチャレンジチャンピオンシップ2022」ファイナリスト
- 「Vision Get Wild ProductDesign2022」ショートリスト
この様に、さまざまなデザイン展でアワードを獲得しており、RHAETUSのデザインがいかに優れているかが伺えます。
テスト用のプロトタイプは完成済み!
さらに、乗車姿勢とボディ測定のために3DCGの世界から飛び出し、モックアップまで製作されました。
実際に具現化されてみると、意外とコンパクトに仕上がっていますね。この見た目で172Lもの荷物が運搬できるとは驚きです。
また、この作品を見た人の中には「製品化して欲しい!」という声が多く挙がっているとのこと。コンパクトかつ運搬能力に優れたRHAETUSなら、世界中で活躍すること間違いないでしょう。是非とも製品化して欲しいものです!