パーツメーカーのプロトがリリースする、ご存じロードホッパー。アメリカ製ビッグツインエンジンを、独自のリジッドフレームに搭載した量産カスタムバイクだが、その2016年モデルが登場!
新作は2台、「タイプ5エボ」と「タイプ9エボ」だ。いずれもアメリカの有名エンジンメーカー、S&S社で製作されたエンジンを搭載。伝統的なロー&ロングのクラシカルなスタイルを踏襲しつつも、独自の味付けで快適な走行性能などを実現した自信作だ。
そんな注目の2台が「 東京モーターサイクルショー2016」に展示されたので紹介しよう。
あえてのキャブで鼓動感を演出
まずは「タイプ5エボ」。エンジンは前述の通りS&S製。1,340ccVツインのエボリューションスタイルだ。これに強制開閉式キャブのミクニ製HSRを組み合わせる。従来モデルでEFI車の開発も手掛けているのだが、このモデルはあえてキャブレターを使用。エンジンもキャブもロードホッパー用の特注品だ。独自のコンニュータ制御技術を駆使することで、厳しい排ガス規制などもクリア。結果として、EFI車では味わえない抜群の鼓動感を手にしている。
フレームは自社開発のリジッドタイプ
フレームは、おなじみ自社開発のリジッドタイプ。これは、世界的に有名なビルダー木村信也氏(米「チャボ・エンジニアリング」代表)が培った技術を活した逸品だ。かつて、木村氏が「ゼロエンジニアリング」に所属していた時代に製作した、グースネックフレームがベースなのだ。厚さが違う複数のパイプを組み合わせることで適度な“しなり”を持たせ、安全な強度と乗り心地を両立。とてもリジッドとは思えない、優れた快適性を実現しているのだ。
フロントのスプリンガーフォークや低いドラッグハンドルなども、雰囲気満点。カラーはブラックメタリック/シルバーラインの1色。価格は286万2,000円だ。
リジッド風リヤサス装備の「タイプ9エボ」
一方「タイプ9エボ」。こちらも、エンジンは「タイプ5エボ」と同様、S&S製エボリューションスタイルを採用。ミクニ製キャブHSRを搭載するのも同様だ。
一番の違いは、ラインナップ中で唯一リヤサスがあること。採用されているマルチアームサスペンションは、一見するとリジッドのようだが、しっかりと衝撃も吸収できる魔法のリヤサスだ。フロントには、おなじみのスプリンガーフォークを装備して、クラシカルなロー&ロングフォルムに一役買っている。
また、マフラーは「タイプ5エボ」が右1本出しのクローム仕上げなのに対し、「タイプ9エボ」は右2本出しのブラック仕上げ。エンド部のゴールドパイプが高級感も演出する。
カラーは同じくブラックメタリック/シルバーラインを設定。価格は340万2,000円だ。
いずれの2台も、アメリカンカスタムの王道を守りつつ、ジャパンメイドの誇りである高品質や快適性を追求したモデル。眺めることの満足感だけでなく、乗ることの楽しさも味わえるバイクなのだ。
参考 – ロードホッパー