スズキのアドベンチャースポーツシリーズ「V-STROM」の最大排気量モデル「V-STROM 1050」の2023年モデルが発表されましたね。

長距離ツーリング時の利便性が向上させるマイナーチェンジが施されたほか、新たにオフロード走破性を高めた新グレード「V-STROM 1050DE」が追加されましたので、紹介していきます！

「V-STROM 1050」はスズキのアドベンチャースポーツモデルのフラッグシップ！

2014年モデル「V-Strom 1000ABS」

現在では1,050ccエンジンを搭載していますが、そのオリジンは2014年に発売が開始された「V-STROM 1000ABS」。街中や高速道路から不整地などの悪路まで、あらゆる環境下での長距離ツーリングを快適に楽しむことができるスポーツアドベンチャーツアラーです。デザインコンセプトは「ワイルド&スマート」。1,000ccの大排気量モデルながらも、取り回しが良く足つき性も良好な軽量コンパクト設計に仕上げられています。スズキ二輪車として初めてトラクションコントロールシステムや多機能メーターを採用するなど、充実した装備も魅力を高めていました。

2020年モデル「V-STROM 1050」

2020年にはV型2気筒エンジンの排気量を1,036ccにアップさせつつ電子制御スロットルの採用や吸排気タイミングの調整により、最高出力を5kWアップ。同時に排出ガス規制に対応しました。

同時に新グレード「V-STROM 1050 XT」の追加も発表されました。新採用のクルーズコントロールやヒルホールドコントロール、ロードディペンデントコントロールやスロープディペンデントコントロールなども搭載。ワイヤースポークホイールやナックルカバーに加え、アルミ製アンダーカウリング、アクセサリーバー、センタースタンド、シート高調整機能、LED式ターンシグナル、12Vアクセサリーソケットを新たに標準装備した上級モデルでした。

こうした変遷を経て「V-STROM 1050」は「V-STROM 650」「V-STROM 250」の上にフラッグシップモデルとして君臨しているわけです。

【約168万円】新設計エンジンを搭載したスズキ「V-Strom 800DE」は最強のアドベンチャーモデル！

昨秋に開催されたミラノショー2022では「V-STROM 800DE」が発表され、今春ヨーロッパで発売が開始されます。スズキが“V-STROM”シリーズに力を入れていることが分かりますね。

「V-STROM 1050」のディテール

2023年モデル「V-STROM 1050(キャンディダーリングレッド/マットブラックメタリックNo.2 )」

コチラがスタンダードモデルとなる「V-STROM 1050」。後述する上級モデル「V-STROM 1050DE」との外観上の違いはホイール(V-STROM 1050はキャスト)とエンジン下のアルミ製プロテクターの有無です。

搭載するのは総排気量1,036ccの水冷4ストローク90°VツインDOHC4バルブエンジン。低中回転域のトルクを維持しながら高回転域で伸びのあるVツインらしい特性を示します｡最高出力は78kW@8,500rpm、最大トルクは99Nm@6,000rpmを誇ります。

ピストンリングには軽量コンパクトな薄型を採用することで、メカニカルロス低減と信頼性確保に貢献。ピストン上部にはアルマイト処理(陽極酸化)を施して耐久性を高めています。

そのエンジンを搭載するのはアルミ製ダイヤモンドフレーム。鋳造部材と押出部材で構成されており、安定感と操縦性を追求して優れた剛性バランスを実現しています。なお、車両重量は252kg、シート高は880mmです。

2023年モデルの「V-STROM 1050」には、クラッチやスロットルを操作せずにシフトチェンジが可能な双方向クイックシフトシステムを採用したほか、様々な走行シーンに対応する電子制御システムS.I.R.S(スズキインテリジェントライドシステム)機能が充実が図られました。

その一例が、スズキトラクションコントロールシステム(STCS)。前後輪の車輪速センサー、スロットルポジションセンサー、クランクポジションセンサー、ギアポジションセンサー及び車両の動きや姿勢の情報により、リアタイヤのホイールスピンを検出した際、速やかにエンジン出力を低減します。

また、ライダーがスロットルを操作することなく設定速度を維持できるクルーズコントロールシステムも搭載しています。さらに5インチ大画面カラーTFT液晶メーターを新採用。長距離ツーリング時の利便性が一段と高まりました。

【NEW】「V-STROM 1050DE」はオフロード走破性を高めた上級モデル！

2023年モデル「V-STROM 1050DE (チャンピオンイエローNo.2/マットソードシルバーメタリック)」

続いてご紹介するのは新たに追加された「V-STROM 1050DE」。コチラはスポークホイール&エンジン下のアルミ製プロテクターを装備しています。また前ホイールサイズは21インチ化されており、前後タイヤはセミブロックパターンに変更されております。

さらに「V-STROM 1050」が誇る自慢のトラクショントラクションコントロールシステムに、専用のGモードを設定。オフロードで発生しがちな一定量のリアタイヤスリップを許容することで、未舗装路での操縦安定性を高めています。スタンダードモデルよりも左右に20mmずつ幅を広げることで衝撃吸収性能が向上したハンドルバーを装備。オフロード走破性が飛躍的に高められています。

ガチでアドベンチャースポーツしたい方には「V-STROM 1050DE」がオススメ！

ということで今回は、「V-STROM 1050」と2023年モデルから追加された新グレード「V-STROM 1050DE」をご紹介しました。

前者は適切なアップグレードにより長距離ツーリング時の利便性が高められていました。また後者は悪路における走破性が飛躍的に高められていましたね。ガチでアドベンチャースポーツしたい方は後者がおススメです。

2023年モデル「V-STROM 1050(リフレクティブブルーメタリック/マットブラックメタリックNo.2)」

2023年モデル「V-STROM 1050(グラススパークルブラック/マットブラックメタリックNo.2)」

カラーラインアップはキャンディダーリングレッド/マットブラックメタリックとリフレクティブブルーメタリック/マットブラックメタリック、グラススパークルブラック/マットブラックメタリック3色展開です。

2023年モデル「V-STROM 1050DE(ブリリアントホワイト/パールビガーブルー)」

「V-STROM 1050DE」は既出の黄色のほか、この青白をラインアップしています。

希望小売価格(税込)は「V-STROM 1050」が162万8,000円、「V-STROM 1050DE」が171万6,000円です。どちらも魅力的なモデルですね！

※[ ]カッコ内はV-STROM 1050DE