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「ローマの休日」で世界的に人気を得た「フェンダーライト」を2分で学ぶ!

「ローマの休日」で世界的に人気を得た「フェンダーライト」を2分で学ぶ!

「東京モーターショー2016」の会場内に、べスパが展示されていた。それもただのべスパではない。世にも貴重な「フェンダーライト」モデルである。それもワイヤーチェンジモデルではなく、さらに稀少なロッドチェンジモデルではないか。この稀少なべスパが素通りされないためにも、今回は「フェンダーライト」について語ってみようと思う。

 

オードリー・ヘップバーン演じるアン王女の乗ったあのベスパ

「ローマの休日」で世界的に人気を得た「フェンダーライト」を2分で学ぶ!

べスパと言って多くの方が連想するのはベスピーノであろうと以前にも書いた気がするが、映画ファンが連想するのはこのフェンダーライトモデルであろう。それもそのハズ、この「フェンダーライト」こそが、映画『ローマの休日』の劇中車として起用され、かのオードリー・ヘップバーンが演じるアン王女の乗ったあのベスパだからだ。

 

フェンダーライトは愛称であって正式名ではない

「ローマの休日」で世界的に人気を得た「フェンダーライト」を2分で学ぶ!

ベスパの名を世界的に広めた立役者こそが映画『ローマの休日』であり、主役の2人が乗り回していたべスパこそが、この「フェンダーライト」=べスパ「125」というモデルだ。

見た目の大きな特徴はヘッドライトがフロントフェンダー上に乗せられていることにある。この特徴を指して日本では「フェンダーライト」といった愛称が定着しているが、あくまでも愛称であって正式なモデル名ではない。フェンダー上にヘッドライトを設置していたモデルは、1946年から1957年までの期間に作られたが、この間にも数多くのモデルが生産されているのだ。

 

「フェンダーライト」の初期のモデル名は「98」

「ローマの休日」で世界的に人気を得た「フェンダーライト」を2分で学ぶ!

1946年に作られた「フェンダーライト」のモデル名は「98」だ。名称の由来はエンジンの排気量が98ccだったからという至極単純だが、正式名称でもある。

 

1948年からは正式名称も「125」に変更

「ローマの休日」で世界的に人気を得た「フェンダーライト」を2分で学ぶ!

「ローマの休日」で世界的に人気を得た「フェンダーライト」を2分で学ぶ!

1948年からは125ccエンジンに変更され、正式名称も「125」となる。シフトチェンジ方式はロッドチェンジだ。展示されていた車輛が、まさにこの「125」となる。最も特徴的な部位は、やはりこのロッド部分だろう。同じ「125」でも、「ロッドチェンジモデル」と「ワイヤーチェンジモデル」とでは、その価値にかなりの差が生じてしまうのだ。

 

ワイヤーチェンジモデルの「フェンダーライト」こそ劇中車!

「ローマの休日」で世界的に人気を得た「フェンダーライト」を2分で学ぶ!

1950年からはワイヤーチェンジに変更され、一般的なべスパの原型となった。この年代のワイヤーチェンジモデルの「フェンダーライト」こそが、映画『ローマの休日』の劇中車として用いられ、べスパの名前を世界的に知らしめたモデルとなる。ただし、上写真の「125」は1953〜1957年に作られたモデルなので、厳密に言えば『ローマの休日』に使われたモデルとは異なる。映画に使われたモデルについては諸説あるのだが、1950〜1951年の「125」と言われている。

 

「フェンダーライト」は11年間で100万台以上の大ヒット車種

「フェンダーライト」が作られた期間は11年間で、その間に100万台以上の大ヒットロングセラー車種となった。もちろん、『ローマの休日』の後押しもあったにしろ、それだけ優れたスペックを秘めたスクーターだったということだったのだろう。

 

それにしても、オードリーヘップバーンは実にべスパ「125」が似合っていた。もう一度、映画の中で活躍するべスパの姿が見たいものである。

 

画像 – Flickr : luca savettiere、 A G O、 PROpilot_micha

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