【XT1100】ヤマハのXT500に1100ccの心臓が!? クレイジーなカスタムメガローダー!

かつてヤマハはクラシックモトクロッサーを多数世に送り出しており、コンパクトな車体にトルクフルなビッグエンジンを載せたバイクはヨーロッパにおいてもかなりの人気を誇っていました。

 

そんなクラシックモトクロッサーを愛してやまない人が、XT500の車体にXV1100の心臓部を移植したXT1100というバイクを生み出しました!

 

YAMAHA XT1100爆誕!

デンマークのコペンハーゲンに在住のカスタムビルダーであるJesper Johansenさんはもともとツインショックのダートバイクが好きでした。そこで思いついたのが、XT500の車体にXV1100のエンジンを搭載するビッグオフローダーのならぬメガオフローダー!

 

軽い車体に1100ccの大排気量のエンジンを載せ、クラシックな雰囲気を醸し出しているこのバイクは、

  • 前輪……XS650
  • リアハブ……XV535
  • 燃料タンク……XV750

といたる所にヤマハ伝統オフローダーの部品も流用しています。

 

ところでベースとなっているXT500というバイクはいったいどのようなバイクなのでしょうか?ちょっとベースとなったバイクを詳しく見てみましょう!

 

車体のXT500ってなんぞや?

このバイク、スリムなXT500の車体を使用しています。XT500とは、ヤマハが1976年にビッグオフローダーとして登場させたバイクです。エンジンは単気筒2バルブとパンチがあるエンジンと軽量な車体で当時の鈴鹿6時間耐久(のちの鈴鹿8時間耐久ロードレース)でも活躍していました。

 

しかも大排気量バイクや2ストローク車に混じった中でも軽量な車体で燃費を稼いで上位に食い込むなど、耐久レースではかなりの戦闘力を発揮していたそうです。

 

さらに1979年から始まった記念すべき第一回と第二回のパリ・ダカールラリーでは見事優勝するといった快挙を成し遂げ、後のビッグオフローダーの開発モデルにもなったのは言うまでもありません。

XT500はもともと森の中や砂漠を駆け回るように開発されたため、耐久性にはかなり厳しい基準をもうけて開発されました。特にオフロードモデルであるXT500はバイクが傾いてもエンジンオイルがしっかり戻ってくるようにかなり気を使って開発したそうです。

 

特にXT500はフレームの中にエンジンオイルが入っているオイルインタンクが採用されているのですが、開発段階でオイルの流れを把握するために透明なパイプで製作し、どの部分にオイルがたまるかをしっかり目視で検証していたほど慎重に開発されていたそうです。

 

また、軽量な車体でも有名で、開発当時「1グラム1円」とも言われていたそうです。これはコストに1円かけて1グラム軽量できるのであればそちらを選択するというスタンスであったため、エンジンのクランクケースカバーには採算度外視のマグネシウムが採用されていました。

 

その甲斐あって、500ccのエンジンながら車重は150kgほどと非常に軽量なバイクに仕上がっていますので、機敏に動いてかなり楽しいバイクに仕上がっています。

 

心臓部はXV1100のビッグエンジン

心臓部は1100ccV型2気筒のかなりパワフルなエンジンですが、XV1100はアメリカンであるため、トルクフルで非常に扱いやすいエンジンとも言えるでしょう。もちろん空冷エンジンのフィンやシャフトドライブといった見た目はかなりワイルドに見えますね!

 

1100ccでも160kgほどとかなり細マッチョな体型

XT1100はビッグエンジンを搭載するため、XV750のガソリンタンクも流用しています。しかしこのバイク、それだけビッグなエンジンやガソリンタンクを載せているにも関わらず、さらに軽量化を進め約160kgという驚異的な数字を叩き出しています。

 

ゼロスタートから全開にすれば簡単にウイリーしてしまうほどのパワーですが、車体はもともとオフロードバイクをベースとしているため、そのまま林道を走ることも十分に可能ですね。

 

乗って楽しい飾って楽しいクラシックオフローダーXT1100!しかし売られる!?

オフロードバイクでありながらどっしりと構えたエンジンの重量感はアメリカンをも連想させます。オンリーワンのこのバイク、いつまでもJesper Johansenさんに愛され続ける…… わけではありませんでした!

 

どうやらXT1100はしばらくコペンハーゲンの街中を走らせたら、次のバイク作りの資金にするために売りに出されるそうです!いや、なんと潔い!

しかし、こんなにクオリティが高いバイクを生み出してくれるJesper Johansenさんならきっとまたカッコイイバイクを生み出してくれるはずですので、次回作も期待しましょう!

 

参考-ヤマハ発動機, pipeburn