フロント二輪リア一輪のLMW(リーニング・マルチ・ホイール)を採用しているヤマハの「トリシティ」。何かと話題に上りやすい車種ですが、今回もその「トリシティ」の話題です。
前二輪ということで、キワモノ扱いされがちな「トリシティ」ですが、そのLMWがどれだけ優れているのかを、実証結果が公開されたので紹介しましょう。
旋回安定性
まずは滑りやすい路面での実験です。普通のバイクだったら踏んだ瞬間にフロント滑って転倒の可能性もありますが、片方のタイヤがグリップしなくても、もう片方がグリップするので問題なしです。
操縦安定性
タンデム状態での坂道発進も、何の問題もなくクリアーです。さすがはLMWですね。
タンデムでの低速旋回でも、実に安定した旋回性能を発揮してくれます。
直進安定性
バイクの天敵とも言うべき横風の実験です。通常のスクーターなら、横風一発でかなり横に持って行かれますが、「トリシティ」の場合は、前二輪の安定性が高いため、車両のふらつきが少なく安定感のある走行が可能です。
制動安定性
直進から止まる際に、前二輪の状態はどうなるかの実験です。結果、前二輪の高いグリップ力により、高い制動性能を持つことが実証されました。強いブレーキを踏んでも、車両は安定していますね。
操縦安定性
段差を乗り越える際の車両の状態を調べる実験です。前二輪がそれぞれの独立して路面追従かつ段差の衝撃を吸収するので、段差でも安定しています。
めざせ、ころばないバイク
LMWテクノロジーは、”めざせ、ころばないバイク”。略して「めざころ」がコンセプトとなっています。転びにくさを追求し、結果、世に送り出されたのが「トリシティ」です。今回紹介した実証結果についても、いずれもが納得できる内容でした。それにしても「トリシティ」…というよりLMWって優秀なシステムだったんですね。
転ばないバイクで、人とマシンが一体となって走る爽快感をひとりでも多くの人に感じてもらいたい…という、ヤマハの発想を聞いて、ますます「トリシティ」に興味が湧いてきました。近い将来、”絶対に転ばないバイク”が実現した暁には、是非とも乗ってみたいものです。
参考 – LMWテクノロジー実証テスト