昨秋に発表して大いに注目を集めたヤマハ「MT-10 SP」。そして何故か国内販売がなかった「MT-10」。
あまりにショッキングな「VMAX」、「XJR1300」の生産終了という悲報に悲しむヤマハ党員を慰めるべく、両車の国内販売が遂に開始されることになりました!
ヤマハ「MT-10」
コチラが遂に「MT-10」。クロスプレーン型クランクシャフトを備えた総排気量997ccの水冷直列4気筒エンジンを搭載したスポーツモデルです。
「MT-10」は、MTシリーズの最高峰モデルとして”Ultimate Synchronized perfomance bike”をコンセプトに開発、“意のままに操れるストリート最強のスポーツ性能”と”多用途で楽しめる機能”を集約させたモデルです。
主な特徴は……
- クロスプレーン型クランクシャフト採用によりスロットル操作に対してダイレクトな駆動力が感じられる水冷直列4気筒997ccエンジンの搭載
- アルミ製デルタボックスフレームや1,400mmのショートホイールベースの採用などによる1,000ccクラスと思わせない軽快な走行性能
のほか、
- クルーズコントロールシステム、D-MODE(電子制御により、3つの走行モードが選択可能な走行モード切替システム)、TCS(トラクション・コントロール・システム)、QSS(クイック・シフト・システム)などの電子制御システムによる充実した機能
- 力強いエンジンの存在感とパワーフローを強調したサイドビューなどMTシリーズ最高峰モデルにふさわしいスタイリング
などです。
ヤマハ「MT-10 SP」
コチラが上級バージョンの「MT-10SP」。
OHLINS製電子制御サスペンション、フルカラーTFT液晶メーターなどを装備。カラーリングでは「YZF-R1M」とリレーションした「MT-10SP」専用カラーも設定されました。
MT-10 / MT-10 SPの特徴とディテール
ダイレクトな駆動力が感じられるエンジン
クリアなトルク感とリニアリティーを備えるクロスプレーン型クランクシャフトの水冷直列4気筒997ccエンジンを搭載。ストリート走行に適したトルク特性を得るため、吸排気系・動弁系・燃料供給系などに最適スペックを投入、多用する常用域で優れた後輪駆動力を引き出します。
また優れたドライバビリティを引き出すためセッティングを煮詰め、気筒毎のシーケンシャル噴射で吸気ポートや燃焼室などに適合する噴射マップとしています。
アルミ製フレームとリアアームは「YZF-R1」がベース!
最新の「YZF-R1」(欧州仕様)のアルミ製デルタボックスフレームをベースに、強度・剛性バランスをチューニングしたフレームを採用。高次元なスタビリティとハンドリング、軽量コンパクトといった「YZF-R1」の持ち味を引継ぎながら、ボディ部品の約60%を本モデル用に変更。そのうえで1,400mmのショートホイールベースを採用して、幅広いシーンで思い通りのラインを走れる軽快なハンドリングを実現しました。
電子制御システムによる充実した機能
様々な電子制御システムにより多様な走行シーンを支援します。TCSは、発進や走行時に後輪スピン傾向が検知されるとスロットル開度・点火時期・燃料系を統合制御して走行性を支援します。クルーズコントロールシステムは、一定速度での巡航が可能でロングツーリングを支援、4~6速で50km/h~100km/h走行時にセットできます。さらに3つのモードを選択できる走行モード切替システム「D-MODE」、シフトアップ操作をサポートするQSSなどを採用しました。
「MT-10SP」では、走行モードを自在に選択出来る「YRC(ヤマハ・ライド・コントロール)」も装備しています。
さまざまなシーンに適したライディングポジション

MT-10 SP
MTシリーズのコンセプトである”Torque×Agile”を体現するため、シート、タンク形状、フットレスト位置、ハンドルなどのバランスを最適化しました。とくにタンク・シート・フットレストの相互関係は下半身による良好なマシンホールド性に貢献、また強力なパワーをコントロールし易いようにシートにはシートストッパーを採用。幅広いシーンに対応したライディングポジションをとることが可能となっています。
“The King of MT”コンセプトによるスタイリング
デザインコンセプトに掲げた”The King of MT”にふさわしい独自のスタイリングを採用。エンジン・タンク周辺部分に、MTシリーズのアイコンである吸気から燃焼、排気というパワーフローを印象づけるダクト形状をデザインに織り込み、力強いエンジンの存在感を強調しています。
前に突き出したヘッドライトステーとコンパクトなLEDユニットを組み合せ、フロントフォークとの隙間をもたせることで俊敏な走りを表現しています。
「MT-10 SP」はオーリンズ製電子制御前後サスペンションを装備!
「MT-10 SP」専用装備として、前後にオーリンズ製電子制御サスペンションを装備しています!
「MT-10」は専用セッティングのKYB製前後サスペンションです。
「MT-10 SP」はフルカラーTFT液晶メーターを装備!
「MT-10 SP」の専用装備に、TFTフルカラー液晶メーターもあげておきましょう。
「MT-10」は3カラーをラインアップ

マットダークグレーメタリック6(マットグレー)

ディープパープリッシュブルーメタリックC(ブルー)

ブルーイッシュグレーソリッド4(グレー)
「MT-10」のカラーラインアップは、ここに掲載した3色。「MT-10 SP」は、既に掲載した”ブルーイッシュホワイトメタリック2(シルバー)”の1色のみです。
MT-10 / MT-10 SPの発売日と価格は?
ヤマハ党員が待ち望んでいた「MT-10」「MT-10 SP」、その発売日は……5月16日。少し先ですね……
そして気になる車両本体価格(消費税込み)は、
- MT-10 SP:199万8,000円
- MT-10:167万4,000円
とされています。それなりのお値段ですが、各部の仕様を見れば、納得せざるを得ませんね。何より待望の国内販売ですから!
MT-10 / MT-10 SPのスペック
〈 〉内はMT-10SP。
- 全長×全幅×全高:2,095×800×1,100mm
- ホイールベース:1,400mm
- シート高:825mm
- 車両重量:210kg〈212kg〉
- エンジン種類 / 弁方式:水冷4ストローク直列4気筒 / DOHC4バルブ
- 総排気量:997cc
- 内径×行程:79.0×50.9mm
- 圧縮比:12.0
- 最高出力:118kW(160PS)/ 11,500rpm
- 最大トルク:111N・m(11.3kgf・m)/ 9,000rpm