筆者が当メディアでも既に何度か紹介したイギリスのカスタムバイクショップであるUntitled Motorcycles、今回紹介するカスタムバイクは同ショップが製作したZERO XPというカスタムバイクになります。ZERO MOTORCYCLES社の2020 Zero SR/Fをベースとするこのバイクは、未来のカスタムバイクを期待させるものです。どういうバイクになっているのかを見ていきましょう。
ZERO XPは未来のカスタムバイク
航空宇宙技術が活かされたアルミ製パワートレインがZERO XPのコア部分に搭載されています。コア部分にはバッテリー、充電器、モーターを内蔵、まさに未来のカスタムバイクです。
総電力量82kWのモーターは最大トルク140ftlb/190Nm(ドゥカティ パニガーレよりも40%ほど高い)、一捻りで124mph/200kphに達するスペックを発揮します。
モダンで近未来感溢れるデザイン
EV(Electronic Vehicle、電気自動車)ならぬEM(Electronic Motorcycle、電動バイク)に当たるUntitled MotorcyclesのZERO XPの外観はこちらになります。
ZERO XPの外観を見てまず感じさせられるのは、モダンで近未来感のあるデザイン性です。電気バイクというだけあって燃料タンクがなかったり、デザインはエッジの効いた斬新なものになっているなど、内燃機関を持つ従来のオートバイとは一線を画す外観をなっています。
ボディサイズ・航続可能距離
ボディサイズと航続可能距離は以下のスペックとなっています。
全長:204cm
全幅:68cm
全高:98cm
シート:76cm
車両重量:218kg
航続可能距離130-260km
電動バイクということもあってか車両重量は200kgを超えていて重量は少し重たい印象を感じます。航続可能距離は130~260kmと、それなりに連続して長い距離を走ることができそうです。
航空技術が活かされたボディ
冒頭で述べたようにこのカスタムバイクには航空宇宙技術が活かされたアルミ製パーツが装着されています。
その採用例として、CNC加工された6061アルミニウムを使ったシートシェル、ベーリパン(アンダーカウル)、ノーズ、フォーク・ブラケットが挙げられます。ZERO XPの異質・特異感はこういったパーツの違いからも生み出されていると言えるでしょう。
フレームとサスペンション
フロントフォークにはショーワ製SFF-BP(Separate Function Fork Big Piston)が採用されています。プリロード、縮み・伸び側の減衰力などもモディファイ済です。リアサスは同じくショーワ製のGK01が取り付けられています。
フレームに関してはZero SR/Fの純正フレームをモディファイしたものを使用しています。
フレームおよびサスペンションともに純正への加工または社外品を採用しており、走行性能向上のための工夫が為されているようです。
スッキリとしたハンドルまわり
ハンドル周りにはスッキリとしています。電動バイクということもあってタコメーターは装着されていません。ただし、タンクにはZERO MOTORCYCLES独自のZero Cypher III displayが統合されており、これも電動バイクならではの独自性を表す要素と言えるでしょう。
カスタムバイクの未来は明るい
従来のバイクの象徴であるエンジンやタンクは装着されていませんが、このようなデザイン性・パフォーマンスに優れる電動バイクベースのカスタムバイクには所有する楽しみや操作する楽しみを見出すことができます。カスタムバイクの未来は明るいです。